『人妻の脅しが始まった』
20代のごく平凡なサラリーマンです。
ふだんは小さな出版社で編集記者として働いており、6畳一間の変哲もないアパートで、ひとり暮らしをしています。
身長は154センチ。
可愛らしくぽっちゃりしていて、子どもの頃からよく女の子と間違われました。
お恥ずかしい話、社会人になった今でも、通勤途中の電車で痴漢の被害に遭うことがあります。
仕事柄スーツを着ることもなく、いつも赤や黄色の服を着ているからかもしれません。
痴漢に遭ったときは、声をあげることもできず、ひたすら耐えるしかありませんでした。
男なのに痴漢に狙われるなんて、情けないと思ったりもしました。
そんな僕のひそかな趣味は女装です。
まわりのみんなから「女の子に生まれてくればよかったのに」といわれているうちに、案のじょう女装にハマってしまいました。
ひとり暮らしという気楽さもあり、オフタイムはいつも女の子の格好をして、お掃除やお料理に精を出しています。
鏡の前でブラを身につけるとき、そして大好きなワンピを身に着けるとき。
僕はいい知れぬ興奮を覚え、そのまま射精してしまうこともありました。
そんな淫らな自分を誰かにのぞき見してもらいたいという想いがあったからでしょうか。
僕はある日、アパートの窓を開け放ったまま、女の下着姿で自慰行為にふけっていました。
僕のアパートは2階。
すぐお隣の2階から丸見えであることは、すっかり忘れていました。
人生に落とし穴はつきものらしく、女装が趣味の僕に脅しをかけてきたのが、お隣の家の奥さんでした。
ちょうど生ごみを出そうと思って、アパートの前のごみ収集所へ出向いたときのこと。
お隣の家の奥さんが「ねえ、これを見てください」といい、僕が女の下着姿で悦にひたっている動画を見せてきました。
「えっ、まさか、これって」と僕は言葉を失いました。
そんなできごとが起点となって、以来、お隣の家の人妻は僕にセックスを強要するようになりました。
「私のいう通りにしなければ、この動画を世界中にバラまくわよ」というのが、エロ狂いの人妻の脅し文句でした。
『変態プレーで、僕は人妻のお慰みペットに』
週に3回、いや多いときは週に5、6回も、お隣の家の人妻が僕のアパートへやってきました。
一方的に僕の体をなめまわして、セックスを強いてくることもあれば(しかも複数ラウンド)、僕の体をロープでしばり、おもちゃの鞭で僕をいじめ抜くこともありました。
気がついてみると、僕は完全に人妻のお慰みペットになっていました。
やりたい放題、おもちゃにされたあと「うふふ、ごめんね。でも楽しかったわ」なんて褒められた日には、最高にうれしくて性のペットになるしかありません。
やがて僕は会社へ行く気にもなれず、ついには仕事をやめてまで、性のペットどころか、性の奴隷に徹するようになりました。
人妻とのエッチ。
それだけが僕の生きている理由になってしまったのです。
僕は人妻の喜ぶ顔が見たい一心で、あらゆる恥辱を受け入れました。
ああ。
あああ。
僕はあえぎ声をあげながら、人妻との快感に酔いしれました。
『人妻との別れは突然に』
ところが別れというのは、不意にやってくるもので、僕のことを飼いならしてきた人妻は、ご主人の転勤に伴い、遠くへ引っ越して行くことになりました。
「えっ、噓でしょ」と思いましたが、最後にもう一回肌を重ねることもなく、人妻は去って行きました。
その後、僕は脱力感にとらわれ、もぬけの殻になってしまいました。
人妻に抱かれたい。
いじめられたい。
そんな想いが増幅して、僕は再び自分の部屋で女装を始めました。
窓を開けて、カーテンも閉めずに、女の格好をして、自慰行為をしまくりました。
誰かに見られたい。
そしてまた誰かに脅されて、セックスを強要されたい。
そんな想いが自分の中でリフレインを続けました。
人妻にエッチな行為を強要されるなんて、それは贅沢な悩みだったと感じます。
やがて僕は新たな出会いを求めて、女装したまま、繁華街を歩くようになりました。
誰か僕を抱いて――そんなことを願っても、スカートの奥で僕のチンポはいつもしなだれて寂しそうにしていました。
『心のすき間を埋めたい』
心のすき間を埋めたい。
そう思った僕は、貯金をはたいて、心身とも女性になる決意をしました。
自分の体ごと女性になってしまえば、人妻とのエッチを思い出すこともないだろうと考えたのです。
タイで性転換手術を受けた僕は、夜の街でホステスをしながら、相変わらず6畳一間のアパートで細々と暮らしています。
昔から憧れていた女性に、やっとなれたのです。
プライベートではブラとパンティーだけのエッチな姿で、オナニーにふけることもありますが、それを素敵な王子様が見ていて、いつかあたしのことを迎えにきてくれないかしら、と思ったりもしています。
人妻にエッチな行為を強要されていたあたしですが、今度はあたしが誰かさんのエッチを満たしてあげたいと願わずにいられません。
誰か、あたしとエッチしよ‥‥。ね。