・自慰行為とはなんぞや
私が初めての自慰をしたのは高校一年生の夏頃。
他の人たちに比べてだいぶ遅いデビューでした。
といっても性に関してまったく興味がなかったわけでもなく、思春期になると同級生と同じくらい性に関心はありました。
では、なぜ初めての自慰行為が遅くなったのか。
それは自慰行為のやり方が分からなかったからなんです。
・誰かオナニーのやり方を教えてくれ!
オナニーの仕方が分からなかったなんてありえるの?
と疑問に思う人もいるでしょう。
しかし、中学生の頃はまったく分かりませんでした。
勿論エロ動画やエロ漫画は見てましたし読んでいました。
でも男がオナニーするシーンだけ読み飛ばしていました。
野郎のしごいているところ見てどうするんだという拒否感がなぜか強かったからです。
エロ動画やエロ漫画がダメとなると、残るは友達に聞くという選択肢しか残っていませんでしたが、これも上手くいきませんでした。
恥ずかしくて、聞くことが出来なかったんです。
周りの友人たちも性に目覚めており、よく自慰行為の話をしていたのですが、私はまったく話についていけませんでした。
勃起したチンコを擦るってどの部分をどうやって擦るんだ?
床オナしてシコってるってまず床オナのやり方がわからないし、皮を伸ばすの意味が分からない。
剥いたときの余った皮でしごくと言われても皮が余るっていうのが想像できないし、剥くってチンコの皮って日焼け後みたいにペリペリ剥けるの?
とまあこんな具合にびっくりするぐらい理解力がなかったため、友人たちの話を聞いてもさっぱりでした。
ならネットで調べればいいと思う方もいらっしゃると思いますが、当時の私はネットは怖いところという先入観があったため、それすらできませんでした。
自慰行為にめちゃくちゃ興味はあるのに上手くいかない。
今思えば結構なストレスだったと思います。
まあ、自分の頭の悪さのせいなんですけど。
夢精で濡れたパンツをこっそり洗いながら私の中学生活は終わりました。
・救世主登場。その名もオナホ
結局一回も自慰行為が出来ないまま私は高校に進学しました。
この頃になると性欲かなり強くなっていましたが発散する術を知らないため、性に関してフラストレーションが溜まっていました。
そんな私に転機が訪れたのは一学期の期末テストが終わった帰り道。
友人の一人が世の大人は道具を使ってオナニーをしている話をされたときでした。
なんでもオナホという物凄く気持ちよく自慰行為をできるアイテムがあるらしく、安いものは1000円以下で買えるらしい。
その当時の私はバイブやローターなど女性に使用する道具は知っていましたが、男性が自分に使う道具があることを知りませんでした。
友人との話は盛り上がり、一緒に夏休みにアダルトグッズを扱っているDVDショップへ買いに行くことになりました。
このとき買ったオナホが私の救世主になるとは、このときはこれっぽちも思っていませんでした。
・さよなら、そしてありがとうオナホ
夏休みになり、私は友人と約束通りDVDショップへ出陣しました。
店は18歳未満は立ち入り禁止ですが、私も友人も背が高く老け顔だったからか特に何も言われずに入店できました。
店内を埋め尽くすエロDVDや雑誌、漫画の数々に感動していると、友人があるものを手にしながら私の元にやってきました。
「見ろ、これがオナホってやつらしいぞ!」
友人が持ってきたのはAV女優がパッケージの手のひらより少し大きい箱に入っていたオナホでした。
どうやらシリコン製で女性器に見立てた穴にチンコを入れて、上下に動かして使うらしい。
私でも理解できるくらい簡単な使い方でした。
テンションが上がった私と友人はセールで安くなっているオナホを買い、店を後にしました。
私は帰宅すると早速オナホを使うために素早くズボンとパンツを脱ぎました。
お気に入りのAVを流しながらマニュアル通りオナホをセットアップし、いざ自分のチンコをオナホに挿入すると、今まで味わったこのない凄まじい感触が襲ってきました。
(な、なんだこれ、気持ち良すぎる)
オナホとローションによる芸術的なハーモニーが私のチンコに強烈な刺激を与え、あっという間に射精まで導いてくれました。
(これがオナニー……やっと、やっとできた)
私はオナホを使用してようやく、初めての自慰行為をすることができました。
自慰行為のやり方が分からない自分に、さよならができたのです。
それから私は自慰行為をするときは常にオナホを使うようなり、就職した今も続けて使っています。
次は童貞卒業ができたらいいんですが、誰か何かいい道具知りませんかね?