私が高校生の頃、学校帰りによく寄っていたカフェがありました。
外国人と日本人が経営するそのカフェは、夜になるとバーに変わり、毎週金曜日と土曜日の夜は音楽などのパーティーが行われていました。
私は高校生だったので、初めの内はBarの時間になると帰っていましたが、だんだんバータイムのお客さんと仲良くなっていき、バイトの無い日は終電までそこで遊ぶようになっていき、そんな中で出会ったのがナナミさんでした。
ナナミさんは私より三歳上のダンサーで、DJイベントの日によくきます。
彼女の事はずっと気になっていましたが、17歳だった私には20歳のナナミさんは凄く大人に見えて、なかなかアプローチできずにいました。
しかし、私もずっとヘタレている訳にはいきません。
何かを得るためには何かを捧げる必要があるというカフェのマスターの名言に背中を押され、積極的に話しかけたり、ダンスを教えてもらったりと努力に努力を重ねるうち、あんなに遠かった私達の距離はあっという間に近づき、二人で食事に行くようにもなりました。
そして数カ月が経ち、ある日の食事の帰り道。
「タイキ君、たまに私のおっぱい見てるでしょ」
ナナミさんの急な問いかけに、私は困惑を隠しきれませんでした。
ナナミさんの胸は大きくはありませんでしたが、ダンサーの彼女はスタイルが非常によく、そのスレンダーな体のラインはTシャツ越しにもエロさを感じさせます。
もちろん思春期ど真ん中の童貞野郎だった私はその体のラインをチラチラと見てはいましたが、バレていないと思っていました。
「そんなに見てました?」
とぼけた返事をすると、ほろ酔いの瞼が少し下がった顔で「うん」と首を大げさに縦に振りました。
「すみません…」
恥ずかしくて顔が爆発しそうになり、ナナミさんの顔を見ていられず顔を下に向けていると、「別に…謝る事じゃないけど….」と小さな声で呟くのが聞こえました。
私が顔を上げると、彼女はどこか遠くに視線を向けながら照れたような表情をしていました。
(お、これは…)
何かの可能性を感じた私は、ファイティングポーズをとる事に決めました。
「だってナナミさん綺麗だから!別におっぱいだけに興味ある訳じゃないよ!」
「だけ…?」
力が入りすぎて、ややこしい言い回しをしてしまいました。
これだから童貞は!
しばらくの気まずい沈黙の後、彼女から思わぬ言葉が発されました。
「じゃあ、する?」
か細い声でした。
彼女は依然として明後日の方向に視線を向けていましたが、一歩二歩と私に歩み寄り、体が触れ合う距離になった時、初めて目があいました。
「行きましょう!」
私が照れと初体験への不安を振り払うように元気いっぱいにそう答えると、ナナミさんは笑ってくれました。
初めてのラブホテルはかっこつけたかったですが、アタフタしました。
まずチェックインの仕方から全く分からず、少し恥ずかしい思いもしました。
ナナミさんは綺麗でモテる為、経験豊富かと勝手に思い込んでいたのですが、ホテルに来るのは初めてだったそうです。
「もしかして、初めて??」
さすがに余裕を装っていた私でしたが、極度の緊張はバレてしまったようです。
「はい…」
そう答えると、さっきまで緊張していたナナミさんが笑顔になりました。
「じゃあ、私が初めてだね。」
自分でも分かるくらい下手なキスは、私達2人をまた笑顔にし、緊張を溶かしてくれました。
私を受け入れてくれたことがうれしかったのです。
女性と2人でラブホ、そして初キス。
童貞が勃起するには十分な条件です。
キスの時にそれに気づいた彼女に「元気だね~。」と意地悪な表情で言われたときは興奮と同時に死にたいと思いました。
初体験だった私をナナミさんはちゃんとリードしてくれました。
AVや友達の話で得た知識だけを頼りに私も精一杯頑張りました。
クンニは上手くできませんでしたが、手マンは悪くなかった様で、ナナミさんも「んうん!」感じている声を出していました。
そして挿入。
ナナミさんの中は結構キツく、入れたとたん(これ、すぐイっちゃうかも。)と思うほどでしたが、友人に「早漏は絶対にダメ。」と強く言われていたので、ゆっくりと優しく前後に腰を動かしました。
正常位をしながらのキスは難しかったですが滞りなく進んでいきました。
その後、騎乗位に体制が変わり、主導権は彼女に移りました。
さすがダンサー、と言えばダンサーに怒られてしまいますが、彼女の動きは私に今まで感じたことの無い快感を与え、ものの数分で果ててしまいました。
しかし彼女の性欲は止まることは無く、その後二回戦三回戦と続き、休憩をはさみながら結局4時ごろまでセックスをしました。
それが初体験で、それから二年ほど彼女と付き合っていた私はずっと、セックスは4時間以上するものだと思っており、分かれてから違う女の子とセックスをしたときに「タイキすごいね。」と言われたときは私をここまで鍛え上げてくれたナナミさんに感謝しました。