<ポパイのオリーブ>
その人はジョーゼットのブラウスを着ていた。
最近結婚した従兄のきれいなお嫁さん。
体つきは細身で背が高く手脚が細くて長い、ポパイに出てくるオリーブのような体つきだったが、出るとかは出て、締まるとこは締まっていた。
つまり、背の高い美人だった。
彼女に会えるのが楽しみでその春から夏は随分と海辺の年長の従兄の家に遊びに行った。
一年浪人してやっと大学に入れた解放感いっぱいの初夏5月だった。
<洗濯カゴ>
ある日の午後自転車で従兄の家に行くときれいなお嫁さんは一人でいた。
「こんにちわ」と台所横のフェンスの外から声をかけて、台所裏へ向かった。
従兄のお嫁さんは台所裏の物干し台へと上がる階段に大きな洗濯カゴを脇に置いて座っていた。
「K 君、こんにちわ。朝から暑いね」という笑顔がとてもかわいかった。
年下じゃないかと思えるくらい、無邪気な笑顔だった。
<たくし上げられたスカート>
下から少し見上げる様子になっていた。
プリーツの薄いオレンジ色のフレアスカートが風に煽られて大きく膨らんで、はだけた。
スカートと同じ色の水着のようなパンティが見えた。
従兄のお嫁さんは慌ててスカートのすそを引っ張って、股の中にたくし込んだ。
オレンジ色のスカートを太ももで挟んでいた。
でも、立膝になったので、足首の先に同じまぶしいオレンジ色のパンティに包まれた股間が見えていた。
そんな可愛い姿をぽかんと見ていると、階段の隣をトントンと叩いて、ここに座れというしぐさをする。
<風が気持ちいいの?それとも…>
慌てて目をそらして、ボクは笑顔をつくり、隣に座った。
「風が気持ちいいね」
隣に座ると、ぴったりとくっつくように脇に寄ってきた。
本当にブラウス越しに肌が触れて、少し湿った体温が伝わってくるくらいの感じだった。
「大学はいかなくていいの?」
と聞いてきた。
もう従兄のお嫁さんの頬はボクの肩先に寄りかかるのではないかと思えるくらいの距離だった。
と思う間もなく、頭はボクの肩の上だった。
ドキドキした。
本当に心臓の鼓動がわかるくらいにドキドキした。
そしてとてもいい匂いがした。
めまいがするくらい、密着した少し湿った体温とその重さを感じているボクの左半分の上半身は緊張していた。
そしてボクの中心ももう爆発するくらい怒張して緊張していた。
<大きくよろめいて、ボクの胸の中へ>
少し時間が流れたのだろうか、目を閉じていたのだろうか、従兄のきれいなお嫁さんは目覚めた時のような口ぶりで、
「ああ、気持ちよかった」
と伸びをして、立ち上がろうとした。
その時、大きくよろめいて、今度はボクの胸の中に仰向けのまま飛び込むように倒れこんできた。
従兄のきれいなお嫁さんはそのまま動かず、少したってから、目を閉じたまま、
「このままでいいか・・・」と言った。
ボクは従兄のきれいなお嫁さんの唇にキスをしていた。
すると、にゅっとボクの唇の間に舌先が入ってきた。
ジョーゼットのブラウスの胸元から手を入れるとブラジャーをしていなかった。
直接乳首に触れると、すでに固くなっていた。
軽くつまむと、キスしている口元から、息が漏れた。
同じ手でスカートの中をまさぐって、オレンジ色だったパンティの中に陰毛を感じながら、指を差し込もうとすると唇を離して、僕の目を見て、優しく微笑みながら、言った。
「また今度ね」
そのまま体を起こすと、トントンと弾むように洗濯カゴを胸元に抱えて階段を降りきると、振り返って、また言った。
「また今度ね」
そしてボクには「また今度」はまだ巡ってこない。