『勘違いから生まれた欲望』
俺は高校生の頃、色恋沙汰が全く無く女子に飢えていた。
普段から男子とばかり遊んでいた俺は、男友達と共にクラスの可愛い女子や、部活動での可愛い女子の後輩についてよく話していた。
ある日、クラスで席替えをすることがあった。
その席替えで、俺の後ろにはクラスで1番可愛いとされていた女子が座った。
俺はもしかしたら仲良くなれるかもしれないという小さな期待を膨らませていた。
席替えをしてから数日が経ったある日、後ろの可愛い女子が休み時間中に消しゴムを床に落とした。
消しゴムは俺の椅子の下ら辺に転がっていた。
俺はチャンスだと思った。
消しゴムを拾ってあげることで会話が生まれ、そのまま仲良くなれるチャンスかもしれない。
純粋にそんなことを考えていた俺は、すぐさま消しゴムを拾い、後ろの女子に渡してあげた。
しかし、女子の口から放たれた言葉は想定外の台詞だった。
「今パンツ覗いたでしょ?」
まさかの台詞だった。
俺は本当に覗いていなかった。
しかし、周りの男友達もその状況を面白がり、俺を敵に回した。
俺はクラスの女子のパンツを覗いたことになってしまった。
最初はなんでこんなことになるんだと思っていたが、徐々に俺は、その女子のパンツを本当に見たくなってきたのであった。
『縮まる距離』
パンツを覗いたことになってから数日が経ち、俺はどうすれば本当にパンツを覗くことが出来るか考えていた。
同じように覗く訳には行かないし、無理やり見せてもらうことも出来ない。
これは偶然を狙うしか無いのかと考えていた。
そんなある日、歴史の授業直前に後ろから肩を叩かれた。
振り返ると後ろの席の女子が、椅子に座ったまま俺にこう言った。
「宿題を忘れたからちょっとだけ見せて欲しい」
本当に授業直前だったから俺に頼んで来たのだろう。
俺は「いいよ」と宿題のプリントを見せてあげた。
授業が終わり、女子から「ありがとう。本当に助かった。」とお礼を言ってもらえた。
俺は満更でもない様子でスカしていたが、感謝されたことがとても嬉しかった。
その日の学校の帰り道、小腹が空いた俺はコンビニに寄り道をした。
すると、偶然そこには教室で後ろの席に座る女子も買い物をしていた。
お互いに同じタイミングで気が付き、無視するのも不自然な感じだったからか、向こうから俺に話しかけてくれた。
「さっきは宿題見せてくれてありがとう。何か奢ってあげるよ。」
彼女はそう言った。
俺は驚いたが、確実に距離が近付いている事が嬉しくて、女子に何か奢って貰うということに対しての男のプライド的なものは無くなっていた。
俺は100円ちょっとのスナック菓子を買ってもらい、そのまま一緒に女子と帰ることになった。
途中まで家の方向が同じだった為、買ってくれたスナック菓子を2人で食べながら歩いていた。
そこで俺は言った。
「消しゴムを拾った時さ、本当にパンツは見てないんだ」
すると、それを聞いた女子は、そう言えばそんなこともあったなぐらいの感じで笑っていた。
本人はそこまで気にしていないようだった。
俺は、自分だけが大袈裟に気にしていたということに気が付いた。
すると女子が俺に言った。
「あの時はお互い話した事無かったからアレだけど、今なら私が履いてるパンツの色教えてあげるよ?」
俺は、股間が膨らみそうになるのを我慢して「別に言わなくていいよ」と強がっていたが、女子は「本当は知りたいくせに」と見破っていた。
女子は「今日は白色」と呟いた。
俺は「いや聞きたくないから!」と強がっていたが、頭の中には白色の下着姿のマドンナが俺に微笑んでいた。