人生初めての彼氏
私は恋愛に対してとても奥手でした。
初恋は中学2年のときでしたが、お互いに好意があることは分かっていたのに何も行動を起こすことはできませんでした。
中学校の卒業式の日にどうしても彼と話したかったのですがタイミングが合わず会うことはできませんでした。
卒業して高校生になってからもしばらく彼のことを引きずっていました。
しかし高校の同じクラスに気になる男の子ができました。
彼は背が高く目立つ存在で、クラスのリーダーのような人でした。
レンタインに勇気を出してチョコレートを渡しましたが告白とは受け取ってもらえず、クラスが変わると恋も終わりました。
高校3年生になったとき、たいして美人でも面白くもない私にしょっちゅう話しかけてくる男の子がいることに気付きました。
2年の頃から同じクラスだった目立たないタイプの人ですが、物静かでおしゃれなところが素敵でした。
他の男の子たちのように子供っぽくないところも気に入りました。
5月のある日、帰り道が一緒になり彼に付き合ってみない?と聞かれました。
さりげなく言われたのでびっくりしましたがもちろんOKしました。
クールを装っていましたがジャンプしたいくらい嬉しかったです。
初デートは映画
彼からの告白の後、毎日PHSのメールでやり取りし、初めてのデートに誘われました。
映画館でタイタニックを観ようというお誘いで次の週の土曜日に立川駅で待ち合わせしました。
この日のために買ったワンピースを着てシャネルの香水をまとうと一気に大人になったような気がしました。
マクドナルドで昼ご飯を食べてから映画館に入りました。
彼は映画が始まってもずっとこっちを見ていてストーリーに集中することはできませんでした。
映画の途中で手を握ってきて私も自然に彼の肩にもたれかかりました。
映画が終わり館内が明るくなる前にキスをしました。
初めてのキスは口と口が軽くぶつかる程度のかわいいもので、キスの後で二人で笑いました。
彼の家でドキドキ
それから1週間ほどしてから彼に家に来ないか誘われました。
男の子の家に行く=エッチすると思っていたのでドキドキしました。
彼と付き合って1ヶ月も経っていませんでしたが私はエッチに興味津々で早く処女を捨てたいと思っていました。
顔がにやけそうになるのを必死に隠しながらOKしました。
手土産を持って彼の家に行きましたが、親は仕事で不在でした。
二人でお土産のシュークリームを食べていると急に彼に抱きしめられ敷きっぱなしだった布団に押し倒されました。
映画館のときとは違う唇を押し付けるような激しいキスに来た!と思いましたが、「俺たちまだ早すぎる」と彼は言って体を離しました。
私はそう思いませんでしたが軽いと思われたくなかったので何も言いませんでした。
その日は彼のバイクの後ろに乗せてもらい家に帰りました。
親が旅行へ チャンス到来
夏休みが近くなったある日、私の両親が旅行で土・日と家を空けることになりました。
初エッチの予感を感じながら彼を家に誘いました。
どんな服を着るか、どんな下着を着けるか迷いましたがシンプルなデニムのシャツワンピースと花のレースの付いたコットンの白い下着を選びました。
いつもより念入りにムダ毛の処理を行い部屋も片付けて準備は万端でした。
エッチを期待しているのがばれたら恥ずかしいので平常心を装って彼を家へ迎え入れ、コンビニで買ってきたロールケーキを食べました。
初めてのエッチ
彼を自分の部屋へ案内するとすぐにきつく抱きしめられ、服の上から胸を触られました。
思わず声が漏れましたが彼がキスをして口に舌を入れたので話すことはできなくなりました。
彼は私を抱えベッドに乗せるとワンピースの下から手を入れ下着を脱がそうとしました。
反射的に彼の手をつかみ止めようとしましたが彼は下着の隙間から指を入れてきます。
初めて自分以外の人に触られて下半身が熱くなるような溶けるような気がしました。
恥ずかしいことに私は濡れていました。
彼は自分の下半身を見て「めっちゃ立ってる」と笑い、私に入れた指を舐めました。
シャツワンピースのボタンを一つずつ外される感覚は今でもしっかり覚えています。
男に征服されるような初めて味わう気持ちで、早く入れて欲しくてもどかしかったです。
彼も服を脱ぎお互い裸になると、ベッドの上で脚を広げられゆっくりと入れられました。
初めてのときは痛いとか血が出ると聞いていたので少し心配でしたが痛みも出血もありませんでした。
彼が前後に動くと不思議な感じがしましたが、気持ちいいとは感じませんでした。
体を起こして結合している部分を見ると彼が私の顔を見て笑いました。
彼が動くたびにベッドがきしみ音を立てるので気になりました。
床に布団を敷いて続けましたがだんだんと冷めてきてしまいました。
15分以上彼は動きましたがイクことができず、だんだんあせりの色が見え始めました。
しばらくすると彼は動くことをやめました。
気まずいムードのまま彼はバイトがあるといって帰っていきました。
夏の別れ
不発に終わった初エッチのあと彼からの連絡はなくなりました。
きっと最後までできなくて恥ずかしかったのだと思いますが、私はヤリ逃げされたような気がして怒りでいっぱいでした。
彼のPHSに電話をしてもいつも留守電でした。
何回もメールを送るとやっと彼から電話がかかってきました。
彼にはもう飽きたので別れたいと言われました。
3ヶ月も付き合っていないのに飽きたってどういうこと?と聞きたくて何回も電話しましたが彼から返事はありませんでした。
そのまま夏休みになり、夏休み明けに学校に行くと彼が同じクラスの女子と付き合い始めたことを知りました。
私たちが付き合っていたことは秘密だったので悲しい気分を誰にも見せることができず、仲良くしている二人を見るのが辛かったです。
卒業まで私たちは会話を交わすことはなく、そのまま違う大学に進学して連絡先も分からなくなりました。
しかし最近フェイスブックでまた友達になり、約15年ぶりに彼からメッセージが来ました。
内容は一方的に別れたことに対する謝罪と、恥ずかしくて付き合い続けることができなかったというものでした。
連絡が取れなくなった夏休みは毎日泣いて過ごしましたが今となっては甘酸っぱい思い出です。
今でもカルバンクラインのckoneという香水をかぐと初エッチの日のドキドキを思い出します。