・がり勉メガネ、歓楽街に迷い込む
学生時代、私はまさしく勉強だけが趣味の、いわゆるがり勉でした。
浮いた話など一切ない、女の子とデートなんて経験もない。
ただメガネを光らせて教科書と向き合うだけの真面目君だったのです。
当然ながら、エッチの体験など皆無でしたし、経験したいという気持ちすらたいしてありませんでした。
そんな私の人間と人生に劇的な変化をもたらしたのが、風俗という存在でした。
当時、大学に入学したばかりの私は、私服を全く持っていないことに気が付き、買い物をしようと街に出ました。
がり勉とはいえ、多少は背伸びしたい気持ちもあったのでしょう。
普段は出かけないような界隈に、まとまったお金を持って家を出たのです。
ところが、方向音痴な私は道に迷ってしまい、気が付けばソープランドが立ち並ぶ歓楽街に迷い込んでいたのです。
キャッチからすれば、私ほど釣りやすいカモもいなかったことでしょう。
とりあえず中でパネルだけでも、と言われるがままに店内に入り、セクシーな女性のパネルを何枚も見せられるうち、私は自分の中にずっと隠れていた獣の存在に気が付きました。
これまでずっと真面目に生きてきたのは、実は内なる欲望を押さえつけていただけったのです。
ちょうど服を買うためにまとまったお金を持っていたこともあり、私は100分という初めてにしては長い時間で好みの女性を指名しました。
・がり勉メガネ、野獣と化す
待合室での数分間は、人生で最も鼓動が速まった瞬間でした。
ハードな音楽がさらに気分を高揚させ、ついに嬢と対面した時には夢でも見ているような気分でした。
ファービーのように黒目の大きな、明るく可愛い、若い嬢でした。
女の子に縁がなかった私は、こんなにも可愛い嬢が相手をしてくれることが信じられないでいました。
ですが、嬢はかなり積極的なタイプで、対面時からいきなりハグしてディープキスをしてくれて、童貞のがり勉メガネに最初の洗礼をしてくれました。
嬢と一緒に部屋に入ってから、私は風俗というお店のすさまじさを痛感せずにはいられませんでした。
ついさっきまで、女の子と手すら繋いだことがなかったのです。
それが、キスをし、胸を触り、気が付けば嬢が自分の股間に顔を埋めて舐めてくれているのです。
あまりにも一気におとなの階段をかけあがっていく現実に、私は脳味噌から血が噴き出しそうになりました。
嬢はとても性格が明るく、おどおどしてばかりの私を積極的にリードしてくれました。
童貞であることを告げても、「じゃあ一生分奪ってあげる!」と私を抱きしめてくれました。
がり勉メガネだった私は野獣としての本性を現し、優しく抱きしめてくれた嬢の胸に吸い付くという愚行にすら興じました。
これから数十分の間、私はこれまでの人生を凝縮したような夢のような時間を過ごしました。
・がり勉メガネ、覚醒する
100分というプレイ時間のなかで、私は4回もフィニッシュしてしまいました。
童貞喪失の1発は、1分ともちませんでした。
ですが、あまりの興奮から、1回フィニッシュした程度では気持ちが収まることもなく、そのまますぐにゴムを付け替えて、2回目のプレイが始まりました。
嬢のアソコが気持ちよすぎて、2回目も数分程度でフィニッシュしてしまいました。
部屋には大きな鏡があり、私と嬢の痴態が大写しになって晒されていました。
可愛くて優しい嬢にひたすら挿入とフィニッシュを繰り返す自分自身を見て、昨日までしてきた勉強や、教科書に載っていた知識への興味が消え失せていき、なんなら少しばかり苛立ちすら覚えるようになりました。
長年愛用してきたメガネすら、プレイの邪魔と感じるようになり、がり勉メガネがついに身も心も裸になった瞬間でした。
3回もフィニッシュすると、流石に少しは感覚が鈍って長持ちするようになりました。
自分が腰を振るたびに声を上げてくれる嬢が可愛くてたまらず、また目の前で揺れる胸や、ヌルヌルと糸を引く結合部のあまりのいやらしさに、この店で死んでも後悔はないとすら思えてくるほどでした。
4回目のフィニッシュではもうほとんど何も出ませんでしたが、それでもずっと無意識に我慢して生きてきた欲望を晴らすには十分すぎるほど十分でした。
・がり勉メガネ、太客化
風俗で夢のようなひと時を過ごした私は、その日から案の定、風俗の虜になりました。
最初に相手をしてくれた嬢が辞めてしまうまでは、その嬢ばかりを指名し続けました。
同時に、がり勉メガネでもなくなりました。
風俗に通うためにはお金が要るので、積極的にアルバイトに励むようになりました。
また、世の中に出て働くうちに、オシャレや筋トレにも目覚め、髪の毛も明るく染めました。
成績はどんどん落ちていきましたが、大学なのであまり関係ありません。
代わりに風俗における戦績は向上する一方でした。
お気に入りの嬢がやめてからも、私は各地の風俗を練り歩き、友達と遊ぶ時間も惜しんで風俗のための遠征に出かけたりもしました。
社会人になってからはより資金力にも態度にも余裕が出始め、多くの嬢の太客と化して、一目置かれる存在にすらなりました。
私にとって、人生を変え、眠れる才能を開花させてくれた存在は風俗でした。
あの時、優しく可愛いあの嬢に出会えていなかったら、今でも私はメガネの奥でおどおどと目を伏せていたでしょう。
性欲を果たしたいという気持ちも勿論ありますが、自分を変えてくれた風俗という存在に感謝の念を抱きながら、これからも良き客であり続けたい思いです。