上司のミスにより夢幻と消えたアフター5を酒の肴にするために突発的な飲み会が開かれた。
普段テキパキと仕事を捌く女傑と言って過言でない先輩、おっとりとして怒っているところ見たことが無いゆるふわ系女子の同期、入社したばかりでまだこちらの様子をオドオドといつも伺っている後輩女子。
そして、入社祝いに親父に軽自動車を「出世払いでいいぞ」とプレゼントされたお陰で現在彼女たち(主に先輩)に足として使われている俺の4人で居酒屋へ。
酒の入った先輩による上司の悪口を聞き流し、さすがに今回は温厚そうな同僚も上司に対して思うところがあったのか愚痴を溢し、酒が入ると感情が表に出やすいのか後輩も泣きながら上司に対する不満を垂れ流している。
そんな姦しい3人を相手にしながら車のために酒に逃げるわけにもいかない俺が必然的に介助役になる。
俺だって上司による被害者のハズなのにと不平を漏らさないために烏龍茶で口を湿らせる。
いい感じに出来上がった3人を家に送り届けてミッション終了となるはずだったのに最初に向かった先輩の家に着いた時点で事件が起こる。
「もう歩けないからオンブしてって~」
先輩が駄々をコネ始めたのだ。
一応学生時代は運動系のサークルに所属していたため体力腕力には一定の自信があるのだが脱力している人間を運ぶのは結構キツイ。
「本気で動けないなら担架か車椅子を借りてきましょうか?」
安全のためにそう提案すると「ぶうケチー、なら肩かしてー」と先輩は俺に寄りかかって来る。
何がケチなの理解できないが少なくとも自分の足で歩いてくれるらしいので後の二人にも介助を手伝ってもらいながら先輩の部屋へと運ぶ。
部屋に到着すると「よっしゃあ! 飲みなおしだ!」と元気に中へ向かう先輩。
歩けないんじゃなかったのかとツッコミを入れたが、酔っぱらいに通じる訳もなかった。
取り合えず先輩を送り終えたので二人に声を掛けて先輩の部屋を後にしようとするが同僚が後ろから抱き着いてくる。
酔いが回ったのかと無理に引き剥がすことはせず同僚の様子を確認するが「うふふ」と笑っているばかりで返事がない。
そうこうしてるうちに先輩が何やら度数の高そうな酒を持って戻って来る。
瓶に口を付けて傾けるその姿に呆気に取られた。
おそらくアルコール度数40%は有りそうなブランデーと思われる酒を一気飲みする先輩。
大丈夫なのかと様子見していると先輩は俺に近づいて、いきなり口移しで俺の口に先ほどのブランデーを流し込んできた。
喉が焼けるような感触に咽ている俺を見て先輩は笑っている。
「あははは! これで帰れまい!」
「なにしてんですか!」と先輩に抗議するが。
「うるさい!女だって後先考えずにヤリたい時があるんだよ!」とすでに上着を脱ぎ棄てている。
助けを求めるため同僚に声を掛けるが彼女は返事をせずに後ろから手を回して俺のベルトを弄っている。
「なにしてんの!?」
俺の問いに答える代わりにベルトを外すのを諦めた彼女は俺のズボンのチャックに手を伸ばす。
「せんぱ~い、おつまみはソーセージでいいですか~」
それ見て先輩は笑い続ける。
今の状況に期待している自分と不安を覚える自分にどうすれば良いのかわからず後輩を向いて助けを求める。
「これも社会経験です!」
しかし彼女も酔っぱらいの一人でしかなかった。
3対1でベッドの方へと追いやられる。
興奮よりも驚きの方が勝っていたが彼女たちが羞恥なのか酔いなのか判断できない赤い顔で下着を脱ぐ姿に俺の相棒も臨戦態勢をとってしまっている。
そして生まれたままの姿になった彼女たちが新鮮な桃を三つ、こちらに向けたことで俺の理性も飛んでしまった。
「やん」「ああん」「きゃん」
むしゃぶりつく度に甘い嬌声が響く。
「はぁはぁ」
体力が続く限り味わい尽くし、全員が力尽き、眠りに落ちる。
翌日、みんな仲良く遅刻した。