・彼女との出会い
忘れもしない、僕が初体験をしたのは高校二年生の初夏でした。
僕が通っていた高校は変わっていて、一学期の期末テストが終わると学年別に球技大会がありました。
この年の球技はバレーボールで、当時バレー部だった僕は気合いを入れて練習をしてました。
部活そっちのけで。
その日も僕は授業が終わると部活には行かず、球技大会の練習をする為に校舎裏にあるスペースで自主練をしていました。
すると突然、
「ねえ、バレー教えてくれない?」
と女の子に話しかけられました。
その話しかけてきた女の子こそ、僕の初体験の相手の栗木さんでした。
栗木さんは同じクラスなのですが、これまで一回も話したことがありませんでした。
なぜなら栗木さんはいわゆる「ギャル」で、しかも話しかけづらい独特の雰囲気がありました。
「え、なんで僕に?」
「あんた、バレー部で上手いんでしょ? いいから教えてよ」
このときは正直怖かったです。
ギャルだし、オーラあるし。
そもそも栗木さんとなんの接点もない僕がなぜ話しかけられたのかも分かりませんでした。
こうして、僕は栗木さんの圧に耐えられず、彼女にバレーを教えることになりました。
・深まる絆
それから僕と栗木さんの秘密の特訓が始まりました。
栗木さんは背が低くてあまり運動神経が良くなかったので、バレーを教えるのには苦労しました。
おまけに初夏なのでジメジメと暑く、汗で栗木さんの下着が透けて大きな胸が見えてしまう為、アソコが勃たないよう意識を逸らすのに苦労しました。
「栗木さんはなんでそんなにバレーの練習を頑張るの?」
二人で休憩しているときに、僕はふと尋ねてみました。
「だって、足手まといになるの嫌じゃん? あたし、クラスでぼっち気味だし」
栗木さんの意外な返答に、思わず飲んでいたジュースを吹きそうになりました。
僕のイメージしていたギャルは積極的であまり人の目を気にしない。
当然、栗木さんもそうだと思っていましたが、それは大きな勘違いだったようです。
この日を境に僕は栗木さんを意識するようになり、その気持ちは球技大会が終わってからも続きました。
・念願の初体験
球技大会も無事終わり、僕と栗木さんは二人きりの教室で打ち上げをしました。
隣同士、座りながら。
栗木さんのチームは彼女の努力のおかげで予選を突破したものの、惜しくも優勝は逃してしまいました。
それでも試合中必死にボールを追いかけ活躍する栗木さんは、とても輝いていました。
「惜しかったね」
「うん。あたし、頑張れたかな」
「すごい輝いてたよ。僕は栗木さんの姿見て、感動したよ」
「マジ? きっとあんたに教えてもらったおかげだよ。ありがとね」
お互い頑張ったことを讃えあう内に、自分の体に違和感を感じました。
いつの間にか陰茎がギンギンに勃起して、我慢汁が出てきたからです。
確かに、汗ばんだ栗木さんの体操服姿と制汗剤と彼女の体臭が混じった良い匂いに少し興奮していたのは事実です。
しかし、会話そっちのけで栗木さんの体を舐め回すように見ていたわけじゃないのに。
僕は勃起していることを悟られぬよう、口から言葉を発し続けました。
そんな僕の異変を察したのか、いや、栗木さんも僕のように興奮していたのかもしれません。
彼女は僕の太ももに手を乗せると、いつもとは違う艶のある表情で僕の顔を見つめてきました。
僕は太ももで栗木さんの体温を感じると、自然と自分の手を栗木さんの太ももに置きました。
「んぅっ……」
わずかに聞き取れるくらい小さな吐息が栗木さんの口から漏れると、僕は両手で彼女の太ももに触れ、そのまま脇腹、脇の下、肩と下から上になぞるように触っていきました。
「んっ……ふぅ……」
さっきより大きくなった吐息を聞いたとき、僕は自分を抑えることができなくなったのを今でも覚えています。
僕は栗木さんの両肩を掴みながら机の上に押し倒し、むしゃぶるように彼女の体を舐め回しました。
「あっ……はぁっ……あぁっ」
栗木さんもノってきたのか、吐息を吐きながら僕の背中に手を回し、強く抱きついてきました。
僕は抱きついてきた栗木さんの匂いと体温を感じながら、ひたすら彼女の胸を揉みまくっていました。
「んっあっ」
最初は体操服の上から、次は下着越しから、そして最後は生で乳首を弄りながら。
しばらく栗木さんの胸にむしゃぶりついていると、彼女に頬をつねられました。
「無言でずっと揉むな」
栗木さんは僕の顔を両手で掴むと、勢いよく唇を合わせてきました。
僕も夢中になって栗木さんと唇を重ねていきました。
「いいよ」
「え?」
「来て」
僕はハーフパンと下着を脱ぎ、我慢汁で濡れて限界まで反り勃った陰茎を出しました。
栗木さんのパンツを優しく丁寧に下ろし、いざ挿入という場面で事件が起こりました。
陰茎をどこに挿入すればいいのか、分からなかったからです。
普段観ているエロ動画では当然のようにモザイクがある為、いざ本番になるとどこにどう挿入すればいいのかさっぱりでした。
その為、興奮状態だった僕はただ自分の陰茎を栗木さんの下半身に擦り付け、我慢汁だらけにしているだけでした。
「こっち……」
痺れを切らしたのか、栗木さんは僕の陰茎を握ると自らの穴に挿入していきました。
今思えば初体験なのにゴム無しでしたなんて、我ながら恐ろしいことをしたと思います。
「くぅ……はぁっ……」
栗木さんは呻き声に似た声を漏らしながら、僕の陰茎を奥深くまで受け入れました。
僕は我を忘れたように腰を振りました。
今まで味わったことのない感触を感じながら、強烈な気持ち良さと射精感が僕に襲いかかってきました。
(やばい、射精る!)
僕は膣内に出さないように急いで陰茎を抜き、栗木さんのお腹にザーメンを勢いよく吐き出しました。
まさか自分がこんなに早漏だなんて。
「こっちは下手なんだね」
栗木さんは悪戯っ子のように笑いながら、僕の頬をずっと撫でていました。
・初体験その後
初体験で挿入した瞬間すぐ射精してしまった僕は、しばらく落ち込みました。
後から聞いたのですが、実は栗木さんもするのは初めてだったそうです。
彼女も初めてで緊張しているのに、不甲斐なく先に果ててしまった僕。
栗木さんはあのときの光景が相当面白かったようで、卒業するまでずっとネタにしてきました。
このとき付けられた僕の「我慢汁男」という情けないあだ名も、高校、大学を卒業し社会人になった今でもたまに栗木さんから言われます。
我慢汁男と呼ばれなくなるその日まで、栗木さんと一緒に居られたらいいなと思っています。