『中学1年生の頃の話でした』
当時の私はあまり性に興味を持っていなかったのです。
その当時は子供を作るということも、どういったことをするのかさえはっきりはわかってませんでした。
自慰について知ったのは、友達に聞いたからです。
当時は女性とセックスするというような話は未だされていなくて、自慰行為をしたかどうか、気持ちよかったかどうかという話が関の山でした。
私も性的な事には興味を持ってはいましたが、女の子とチュウをしてみたい、女の子と手を繋ぎたい。
というレベルの感情でして、好きな女の子にもちゃんと話しかけられないようなそんな多感な時期でした。
むしろ性的な行為に恥ずかしさすら感じていたのかもしれません。
自慰行為の話からも逃げるように、自分はそんな低俗な人間じゃないと思ってすらいました。
『自慰に興味が湧いてしまった』
そんな日々が過ぎていき、さすがに中学生ともなると性的な知識は日に日についていき、初めてセックスをしたという女の子に出会いました。
セックスというものの話を聞いていると、私の股間もむずむずするような感覚に陥っていき、周りが行っている自慰ってどんなものだろうかと段々と性的なことを経験したくなってしまいました。
『初めての自慰』
何かを決議したとまではいえませんでしたが、ふとお風呂でむき出しになっている股間を擦ってみました。
性的な興奮とまでは言えないまでも、興味本位で手のひらで性器を包み込むようにして握りしめて、ゆっくりと上下に動かしてみました。
何かをおかずにするというようなそんな気持ちの余裕はなくて、ただどうなるんだろうという興味だけが私を突き動かしていました。
次第に私の感情は、興奮しているというよりも淡々と冷静になっていき、だんだんと股間の感覚に神経が研ぎ澄まされていった様な感覚になりました。
上下に擦っていると気持ちよさというよりも、だんだんと下半身温かくなっていくようだ、だんだんと下半身に血のようなものがうごめいているような感覚が伝わってきました。
その血がうごめいているようなふわふわとした謎の感覚はだんだんとお腹から変化し、次第に身体を伝わって移っていき、お尻や太ももの周りに伝わってきました。
足はだんだんと力が入らないような膝が笑っているかのような感覚になってきました。
それとともにお尻の穴から股間へと次第にふわふわした感覚が伝わってきて、股間がだんだんとキューっと絞り出すような感覚がしてお腹にぐぐぐと力が入っていくとともに尿道からとても熱いドロッとしたような液体が吹き出していきました。
『その後の気持ち』
射精をした後は、とても思考がクリアになってきました。
とても冷静で自分を非常に客観的に見ているような感覚になってきました。
その後はもうすでに性的な余韻は全くなくまたしてみたい、また性器を触っていたいというような感情すらありませんでした。
虚無の中でドロっとした液体を掃除して、次から次へとぬるぬると出てくる透明の液体に面倒くささすら感じていました。
気持ちが良かったという思い出よりも、よくわからない罪悪感の方が先行していたように思います。
特にその時の体験を誰かに言うということもなかったです。
ただあの時の性器にふわふわとした熱いものが集まってくる感覚だけが残っていました。
だけどその罪悪感が性的な興奮をくすぐりはじめていた様に今は思います。