『出会い』
私の実体験をお話しします。
私は一人っ子の箱入り娘で育ちました。
中高一貫の私立女子校に通い、推薦で大学へ進学。
初めての共学、男性とどう話したらいいかも分からない状態でした。
ほどなくしてサークルで出会った彼とお付き合いするようになり、初体験もしました。
とても優しい彼だったので付き合い自体の不満はなかったのですが、行為の相性があまり良くありませんでした。
挿入してからが長いのです。
ただ抜き差しを繰り返すだけが延々と続くので、だんだんと「早く終わらないかな…」と頭の中で考えるようになり、濡れなくなって痛みも出てくるという悪循環でした。
でも男性経験がなかったので、こんなものかなと自分を納得させる日々でした。
大学生活では何かとお金が必要なので、アルバイトを始めたのが転機でした。
ごく普通のコンビニのアルバイトですが、そこに後に不倫相手となる10歳年上の男性がいたのです。
彼は妻子持ちで自営業、会社や家計の足しになるように空き時間でコンビニバイトもするような努力家でした。
かといって真面目な雰囲気はなく、女性との会話も上手で皆に好かれる人。
同じシフトで話したり、飲み会で話したりする中で、次第に仲良くなりました。
『一線を越える』
ある飲み会の帰り、家まで送ってあげると誘われ、彼の車に乗りました。
酔っていたこともあり、自然と手を繋いでいました。
公園の脇に車をとめ、キスをされました。
いつもの彼とは全然違うキスで、舌を絡めあうような濃厚なキス。
浮気している罪悪感、今まで真面目に育ってきた反動で悪いことをしている感覚がとても気持ち良く、そのままホテルへ向かい体を重ねました。
行為もいつもの彼とは全然違いました。
一緒にお風呂に入り、挿入してほしいのにじらされ延々とキス。
ベッドでも丁寧に愛撫してくれました。
アソコを舐め、指でかき回すのを繰りかえすので、私の中はトロトロ。
挿れてほしくて、初めて自分から男性のアレを舐めました。
「もっとエロい姿みせて」と何度も言われ、今まで抑え込んでいた自分が解放される感覚でした。
ゆっくり、確かめ合うように挿入し、色々な体位で私の気持ちいい場所を探ってくれました。
生まれて初めてイクという経験をし、何度も頭が真っ白になりました。
『忘れられない』
いつもの学生生活が戻りました。
バイトでも、表面上はいつも通りに接しますが、彼に会うと子宮のあたりが疼くのを感じます。
身体は忘れらなかったのです。
彼からも「妻とは不仲、仕事も忙しいから、癒やしになって。」と言われたこともあり、1〜2週に1回ペースで身体を重ねました。
浮気と不倫の罪悪感は、気持ちよさにかき消されました。
『別れ』
ある日、携帯のやり取りが奥さんに見られ、不倫がバレました。
好きだったけれど、泣く泣く別れました。
それ以降、何人かとお付き合いし、身体の相性がいい男性もいましたが、やはり彼との時間が忘れられません。
初めてありのままの自分をさらけ出し、それを受け入れてくれ、自信のなかった自分の身体を褒めて可愛がってくれた、愛される喜びを教えてくれた人でした。
今は私も結婚し、子供がいます。
彼の奥さんや子どもたちには悪いことをしてしまったこと、今なら分かります。
ただ、頭では理解していても身体は正直。
彼からたまに「元気?今度ご飯でもどう?」と連絡がくるたびに、動き出しそうになる自分がいるのです。