この話は結構前のことで、それこそ中学校に入学してすぐだったかなぁ…。
夏休みになり、僕は母の実家に帰省することになったんです。
期間も結構長くて、一週間くらいは田舎にいることになったんですが結構暇なんですよ。
友達がいるわけでもない田舎ですし、山や川に一人で行って大けがでもしたら嫌ですしね。
だけど、そんな時にちょうどよく母のお姉さんも帰省してきたんです。
もちろん、自分の叔母にあたる人に遊び相手になってもらおうとは考えてもいませんでしたよ。
いくら中学生とはいえ、そこまで子供じゃない。
だけど、叔母さんには娘さんがいたんです。
その娘さん、S香さんは僕より2歳ほど年上の人なんですけど、不思議な人でしたね。
無口で、あんまりしゃべるのを見ない。
本当に、必要な時にだけ声を出して後は首を縦か横に振るくらい。
とはいえ、大人たちに混ざって意味も分からない会話を聞き流しているくらいならまだまし。
そう思った僕は帰省している間、積極的にS香さんに話しかけました。
ゲームの話、アニメの話、学校の話、どうでもいい話。
相手の相槌すら期待しない、会話にもなってない言葉。
暇つぶしが目的ではあったものの、そうしているうちにS香さんの態度も変わっていた。
とはいっても劇的にではないものの、ちょっとずつ相槌や肯定の声なんかが聞こえてきた。
どうやらこれは珍しいことのようで、叔母さんはそんなS香さんを見て驚きながらも娘の変化を喜んでいた。
S香さんは、ちょっと照れているようにも見えました。
そんなある日、母や叔母ら大人たちはみな用事で家を空けることになった。
広い家の中、残っているのは僕とS香さんだけです。
当然、僕はすぐにS香さんが泊っている部屋に遊びに行きました。
しかし扉をノックする瞬間に、妙な声に気がついたんです。
それはS香さんのいる部屋の中から聞こえました。
くぐもったような、うめくような声。
だけど、妙に色っぽい気もする。
僕は音を立てないように、そっと扉をちょっと開けて中を覗き見ました。
そこで、S香さんは慣れない手つきで自身の胸を右手で揉んでいるようにも見えました。
左手は、ズボンの上から股間をまさぐっている。
自慰だ、僕は一瞬でそれに気が付きました。
当時の僕はすでにそういった知識を得ており、女性の自慰を見たことはないものの何をしているかくらいは理解できてしまったのです。
そして、そのまま扉を開けることもできずしばらくS香さんを眺めていました。
彼女の手つきは、あまりに拙いというか慣れていないようでした。
おそらく、こういった行為をした経験があまりないのだろうことは容易に推測できる、そんな手つきです。
いや、女性の体のことは知らないけどあれじゃあさすがに…。
僕はそう考えた後、意を決して部屋に入りました。
S香さんは、僕が入ってくると普段に比べて明らかに動揺していました。
いや、自慰行為なんで見られたら誰だって動揺するとは思いますけど。
とはいえ、それが分かっていても見逃せないほどに彼女の手つきは拙かった。
だから僕は聞きました。
「S香さんは、自分でしたことはあるんですか?」
今思うと、なんて言葉攻めだよと思いますね。
しかし、S香さんもまじめなのか聞かれたことに正直に答えてしまう。
彼女はか細い声で「今日が、初めてで…」とつぶやきました。
なんでも、いままではむらむらしたりしたことがなかったんだと言います。
僕からしたら考えられないことなんですが、彼女はよほどそういった欲とは無縁だったんでしょう。
まぁ、他者に対して邪な願望を持たない人だっているでしょうし…。
そう思いつつも、僕はあまりに珍しい人生を送ってきたS香さんを見て悪い考えが浮かんでしまいました。
「でも、そのままじゃあ気持ちよくなれないですよ。…僕の言ったとおりに、手を動かしてください。」
それは、彼女の性的無知に付け込んで正面を切って自慰を眺める事でした。
今までの傾向からすると、S香さんはこちらが強引に迫れば絶対に折れる。
そのことが分かっていたが故の、無謀な行動。
しかし、それは成功してしまいます。
しかも、僕が思っていた以上の形で。
S香さんは僕のその言葉を聞いた後、赤面しながら首を縦に振りました。
そして、服を脱ぎ始めたのです。
この時の僕は一瞬頭が真っ白になりました。
なにせ、脱げとは一言も言っていないのです。
せいぜい僕も、絶頂した可愛らしい姿が拝めれば御の字と考えていたんですから。
しかし、S香さんは服を脱ぎだした。
後から聞いた話によると、指示してもらうなら見やすい格好にならなければ、と思って脱いだらしいです。
とはいえそんな幸運を投げ捨てるはずもなく、僕は全裸にならんとするS香さんを止めることもなくそのままにしました。
彼女は恥ずかしそうにしながらもゆっくりパンツをおろし、一糸まとわぬ姿になります。
そしてまたを開いて座ると、先ほどの続きとばかりに両の手を使って自身の性器を刺激し始めました。
右の手は乳房を揉みしだいているだけ、左の手は割れ目に軽く触れるだけ。
ぎこちない、慣れない動き。
しかしながらそれをしているのは一糸まとわぬ年上の女性なのです。
それを見ているだけで僕の方が暴発しそうになる気持ちを必死で抑えながら、僕は少しずつ彼女に指示を出しました。
乳房を揉む動きに交じって少しずつ乳首もいじってみたらいいとか、割れ目はもう少し強く触れてもいいとか、クリにも触れてつまんでみろとか。
僕自身女体に触れた経験なんてなかったものの、なけなしの知識で必死にアドバイスをしながら彼女の痴態を目に焼き付ける。
S香さんもまた、だんだんと快楽を拾っていった。
そして…。
ビクビクッと、彼女の体が大きく震えたかと思うとS香さんは今まで見たこともない恍惚とした表情で声を漏らした。
S香さんは絶頂した。
人生で初めて、自らの手でイッたのだ。
彼女はその余韻に浸った後、普段は見せないような緩んだ表情で「…これで、いい?」とほほ笑む。
僕は優しく彼女にそれでいいですよといい、タオルで彼女の汗や他の汁で濡れた体を拭くとシャワーへ行くように促しました。
彼女の後姿を確認し、僕はトイレに入ってズボンを下す。
パンツの中は、白い液体でべったりでした。
この時の記憶は今でも鮮明に残っています。
S香さんが初めて自慰で絶頂した日。
そして、僕が初めて一切性器に手を触れずに絶頂してしまった日。
今でも一生の思い出として、僕は時々この時を思い出して自慰をしています。