・ヲッちゃん
生来のヲタク女子で、小さい頃から二次元オナニーばかりしている。
男子が思春期になった頃には、もうすっかりこじらせており、陰茎というものがまったく駄目になっていた。
男自体が駄目ではないが、当然その気になってくれば挿入をされるだろう。
でも、それを考えると身がすくみ、数少ない交際タイミングも逃してしまった。
「――ひょっとして、結婚まで処女派?だったら、こんなのあるよ」
そんな私に、友達が冗談半分に舐め犬掲示板を教えてくれた。
要するにクンニだけをしたい男性が集まるという事だそうだ。
話半分にしようかと思ったのだが、そのうちの1人とアニメの話で妙に話が合い、会う事になった。
・舐め犬クン
待ち合わせたのはラブホ街近くのファミレスだった。
「お待たせしました!」
やって来たのは、中学生ぐらいにしか見えない、女の子みたいな男性だった。
二次元から抜け出したようで、正直好みと言えた。
「あの……先に、年齢確認出来るものだけ見せて貰って良いっすか?」
私が頼むと、免許証の写真と年齢部分だけ見せてくれた。
確かに19歳。
未成年淫行の可能性はクリアだ。
私たちは言葉少なにとりあえず注文したコーヒーを飲み終えると、奥まったところにあるラブホテルに入った。
・オナ専用コンドーム
「ええと……こういうの、どうやれば良いのかな」
やっぱり不安は大きい。
「下は脱いで下さい、結構ツバ出たりすると思うんで」
「あ……おう」
やっぱり脱ぐかー。
急に恥ずかしさが増して来る。
異性の前でズボンを脱ぎパンツをおろし陰部を曝す。
何一つ経験がない。
ドキドキを押し殺しつつ、余裕のフリをする。
「おっぱいぐらい、出す?」
「ありがとうございます」
服をたくし上げようとしたが、すぐに落ちてしまうので、結局裸になっていた。
「毛、剃ってくれたんですね」
「ああ、うん」
二次キャラは基本がパイパンで、あってもお手入れバッチリだ。
私のナチュラルヘアはマニアに分類されてしまう。
彼も服を脱ぐ。
意外と筋肉質だ。
コンドームを着け始める。
「えっ」
「あの……舐めながら、オナニーはするんで、散らしたら悪いし落ち着かないんで」
「そっか」
そういうものか。
「じゃあ、お願いします」
「こちら、こそ」
・ペロペーロペーペロ
ベッドの上に横たわる。
「とっても濡れてます……」
彼の舌がちろちろと周辺から舐め始める。
ゾクゾクとした感覚が押し寄せて来る。
刺激だけではなく、舌の刺激だけでなく、男性にこんな場所を舐められている、その事実が興奮を呼び起こす。
割れ目の周辺、大陰唇を唇でつまむように咥え、口の中で吸い回される。
「……くぅ……」
声が漏れる。
すっかり唾液まみれにされた大陰唇が、押し広げられ、外気を感じる。
小陰唇、尿道、そしてクリトリスに舌が届く。
器用に舌先が皮をずらし、陰核を舐め吸い始める。
唾液と愛液がジュルジュル音を立てる。
こみ上げてくる快感。
オナニーは極めたと思っていた。
それよりはゆっくりだが、より深くから押し寄せる感触。
彼は私を半分以上口の中に収めて舐め回し吸い回す。
ローションでもみ洗いされるような感触に激しい絶頂が訪れた。
その後、2回の絶頂の後、彼自身も絶頂を迎えた。
・舐め犬にハマったが、ハメてはいない件
あれ以来、彼とはよく会うようになった。
バリエーションは増えたが、基本は変わらず、挿入もしないしこちらからフェラをする事もない。
今後はともかく、今は舐め犬と飼い主の関係のままだ。
掲示板を勧めた友達には、曖昧な返事しかしていないが、少なくとも生活に楽しみが出来た事には感謝している。