・腰を打って保健室へ
まさかこんな羽目になるとは思わなかった。
次の授業のための資料を運んでいたのだが、階段で足を滑らせ腰をひどく打ってしまった。
どうにも満足に歩けず、急遽自習にして早退する事にした。
救急車というほどでもないので、とりあえず多少落ち着くまで保健室で寝させてもらっている、という訳だ。
学校というのは、生徒だけがいるものではない。
大人にとっては階段の上り下りは結構億劫なものだ。
エレベーターの1台や2台、設置すべき建物だろう、本来。
教育行政に文句を言っても仕方がない事ではあるのだが。
ぼんやりしていると眠気が押し寄せる。
外野の意見はあるが、教師は給特法により残業代の出ない部分で無限の残業が強いられる。
無論、もっとブラックな業種もあるのだろうが、標準的な8時間労働が遙か遠い事は確かだ。
眠気に抗う理由もないと思い至り、そのまま眠りこけた。
・優等生の好奇心?
風を感じて、目が覚めた。
布団が剥がされている。
半目開いて状況を確認する。
ベッドの傍らにいたのは、担任クラスの女子生徒の秋山だった。
行動が地味で余り目立たないが、整った顔立ちをして立ち居振る舞いにも品がある子で、授業態度の良さも合わせて、教師連中の評判はとても良い。
筈なのだが。
その彼女が、俺のズボンをおろしていた。
すぐに起きるべきか迷ううち、彼女のひやりとした手が陰部に触れる。
握られている感触。
冷たいと思った手が、じんわりと熱を帯びて来る。
目覚めた時から半勃ち気味だった俺のものは、脈を打つごとにますます勃起していく。
彼女の指先で亀頭と包皮の隙間に触れられ、びくりと震えてしまった。
指先はゆっくり包皮をずらし、亀頭が露わにされていく。
外気を感じつつあった亀頭が、いきなり温かいものに包まれた。
軟らかくヌルついたものが擦り上げていく。
声を上げそうになるのを必死にこらえる。
彼女は、俺のものを口に含んでいた。
悪戯や好奇心の範囲を超えている。
時々えづきつつ、涙目になりつつ繰り返す様子は、恐らくは好意だと理解出来た。
そこでようやく、元々ある程度こちらも好意を抱いていた異性の教え子に、フェラチオをされているという事実が、頭の中で一気に繋がった。
急激な興奮と快感が訪れ、そしてそのまま彼女の口の中に射精していた。
「んぶっ……」
彼女は突然の射精にややむせ込みながら、決して口を離そうとしない。
何度か粗く鼻息を流しつつ、最後には喉を鳴らして飲み込んだ。
それから、精液でぬるつくものを、彼女の舌が舐め上げ、尿道に残った精液も吸い出す。
丁寧なおそうじフェラの後、彼女のうめくような声が聞こえ始めた。
彼女は俺のものに頬ずりしたり、くすぐるように舌先で舐めたりしながら、自分の股間をまさぐっていた。
スカートに半分隠れた彼女のオナニーは、その荒い息づかいから、かなりの激しさで、絶頂を迎えるのにさほどの時間はかからなかった。
彼女の愛液で濡れた指先が、俺の亀頭の尿道口にちょん、と触れた。
・そして現在
あれは俺に対する好意だったのか、それとも年齢相応の性欲を持て余した末の行動だったのか。
きちんと尋ねる機会は今に至るまでなかった。
とりあえず、後者ではなさそうというのは、卒業間近に告白され付き合った後、彼女――妻が処女だった事から恐らくは明らかだ。