『性への目覚め』
私は性に対する知識が周りより少し遅れていたて思う。
そんな私が小学校5年生になった時、好きなアイドルが表紙を飾ったので初めて雑誌を買った。
それがたまたま「anan」だった。
ananは結構性について特集されることの多い雑誌だが、私は内容を把握しないまま購入した。
そして家に帰って一通り好きなアイドルが載っているページを読むと他のページにも興味が湧いてきた。
ファッションのことや占い、恋愛についても書かれていた。
そして後ろの方の白黒ページにエッチについての読者の体験談が書かれていた。
確か初エッチ特集だったと思う。
それまで赤ちゃんはコウノトリが運んで来ると思っていた私にとって、それはかなりの衝撃的な内容だった。
まず、おちんちんを入れる穴が女の人にあるなんてことが想像できなかった。
人生で初めて自分の体の中に知らない部分があるとわかった瞬間だった。
『大人の雑誌』
こうして少しだけ性への興味を持った私に、その出来事はすぐに起こった。
両親が不在にしていた時にたまたま父の本棚を倒してしまい、本棚に一冊ずつ本をしまっていた時に見つけてしまった。
大人の雑誌だった。
前の方には政治的なことや芸能関係について書かれていたため、私はまた好きなアイドルが載っているんじゃないかと思い全部のページを読んでみた。
すると後ろの方に、今度は白黒ではなくカラーでエッチをする男女の写真が何枚も載っていた。
初めて見るエッチに、本当に驚いたしこんなことをするなんて恥ずかしいと思った。
そしてとても興味を持った。
その中には男の人が女の人のおまたを触っている写真もあり、横には説明書きがされていた。
この時初めておしっこをする部分をクリトリスと呼び、そこをいじると気持ちいいらしいことを知った。
『自慰』
早速私は自分の体を調べてみることにした。
鏡の前でパンツを脱いで足を開くとそこには初めて見る自分のクリと、そして見知らぬ穴があった。
私は恐る恐る穴の方に指をやったが怖くてたまらなくなりやめた。
そしてクリを触ってみようと思い直し、恐る恐る実行した。
すごく不思議な感覚になって、だんだんと興奮してくるのがわかった。
どれくらい力を入れたらいいのかわからず最初は優しく触っていただけだったけれど、それだけじゃ満足できなくなった。
私はもう一度あのエッチ写真を確認し、やり方を勉強した。
どれくらいの強さでどれくらいの時間触っていればいいのか知りたかった。
さすがに写真では具体的なことはわからなかったが、何度もこすることはわかった。
私は少し力を強めて指の平でこすってみた。
するとさっきよりも格段に気持ちいい感じがした。
もっと気持ちよくなりたくなった私はスピードを早めてこすり続けた。
やがて変な液が出てきて焦った。
おしっこではない何かが自分の体から出てきた。
でもこれについては雑誌で勉強済みだった。
多分これが「ラブジュース」ってやつだろう、とさっき得た知識で納得した。
私はやめ時を見失い15分くらいいじり続けていた。
そのうち今度はさっきよりも変な感じがしてきた。
体が宙に浮くような不思議な感覚だ。
自分の意思とは関係なく体がビクビクし始めた。
怖くなったけどその先がもっと知りたくて自慰を続けた。
すると急に頭が真っ白になって今まで出したことのない声が勝手に出てきた。
びっくりした。
初めての感覚に初めて聞く声。
これが私の初めての自慰であり初イキだった。