・兄との再会
私が小さい頃。
両親は離婚という選択をしました。
その時、私はまだ3歳で兄は5歳でした。
父は、どうしても跡取りがほしいとむりやり兄を連れて行ってしまいました。
それから、15年以上も私は父と兄に会う事はなかったんです。
幼かった私は、兄の顔さえはっきりと覚えてはいません。
ただ、とっても優しくて、よく一緒に遊んでくれました。
私が20歳になった時に、兄から手紙が届きました。
私の成人を祝うもので、できたら会いたいと書いてありました。
兄に会わなくなってから、もう15年。
私の中の兄は、まだ10歳のままなのです。
会いたい気持ちは山々でしたが、なんだかとても緊張してしまい躊躇ったんです。
でも、母親からのすすめもあって、私は兄に会う事を決めました。
待ち合わせたカフェに、兄はいました。
でも、面影はあるものの本当に兄なのか確証が持てませんでした。
でも、話しているうちにだんだん兄との思い出がよみがえってきました。
私と兄は離れていた時間を埋め尽くすように話しました。
・兄からの告白
兄と再会してからというもの、私は頻繁に会いに行きました。
兄が住んでいる場所は、電車で20分ほどにあり、真新しいマンションでした。
IT関係の仕事をしているとの事で、ほとんど在宅での勤務でした。
私は、母親から頼まれて頻繁にお弁当や洗濯物を届けに行ってました。
私は、まるで幼い頃に戻ったように兄にべったりと甘えていたんです。
部屋にいる時には、片時も兄の側から離れませんでした。
キスをされたのは、兄の肩にもたれて居眠りをしていた時です。
ムニュッという柔らかな感触に目を開ければ、ハッとしたように兄が顔を離しました。
かなり気まずい空気が流れるなか、兄が好きだと告白してきたんです。
「お前が女らしくなるから、悪いんだぞ」
そう言いながら、兄は私を押し倒してきました。
私は、何がなんだかわからなくなり、兄にされるまま服を脱がされ、体中を触られました。
最初は、下着の上からでしたが、最後は下着の中に指を入れられ、激しく愛撫されました。
私は、気がついたら兄の手でイッていました。
そうです。私は、兄をいつの間にか男として見ていたんです。
私は、その日から兄に望まれる度に体を触らせました。
もし、断ったら2度と触ってはもらえないような気がして。
それがたまらなく怖かったんです。
・兄に依存している自分
兄とは、すぐに性行為をする関係になりました。
避妊具を付ければ問題ないと言われ、時には朝までセックスをする事もあります。
彼氏はいますが、兄とのセックスの方が精神的に興奮できるんです。
やはり、近親相姦という言葉が禁断的で魅力的に感じるのだと思います。
兄は、たとえ籍を入れる事ができなくても結婚したいと言ってくれています。
でも、こんな事は誰にも言えません。
ですが、母親は薄々気がついているようです。
会話のなかには、さり気なく私と兄の事を諌めるような言葉が入っているんです。
でも、今更やめる事などできません。
兄に求められたら、やはり断れないのです。
今では、私の方が兄に依存していると思います。
兄から求めてくれないと焦るんです。
兄に抱かれている時だけは、兄にとって自分が特別な存在と思えるんです。