〇えっ、セーラー服の一団と同じホテルに
僕が泊まりがけの出張で、とある観光地へ出かけたときのこと。
宿泊先のホテルで修学旅行生らと一緒になってしまいました。
その生徒さんたちは、どうやら女子高校生らしく、ホテルのロビーにあふれたセーラー服の一団を目にすると、まるで可憐な花園にまぎれたような気分でした。
「えっ」と思いながらも、せっかくの夜だし、とりあえず僕は近くの酒場でうまい地酒でも飲んで、お気楽に過ごそうと考えていました。
ところが仕事で疲れていたせいか、僕はつい飲みすぎて、ホテルに帰ってくるやいなや、不覚にもロビーのソファで寝込んでしまいました。
僕がソファでうとうとしていると、「彼とはどこまでいったの?」とか「避妊には気をつけてるから大丈夫よ」とか、女子高校生らのえっち談議が聞こえてきました。
どうやら酔っぱらいの僕には気づかず、何人かの女生徒らがロビーでえっちな話をして盛り上がっているようなのです。
その会話を聞いて勃起してしまった僕は、酔いと睡魔に襲われながらも、夢うつつの状態で、ついえっちなことばかり妄想していました。
〇やっぱり、えっちは遠くで思うもの!?
ふと気がつくと、女子高校生たちの声が聞こえなくなっていたので、僕は「今のうちに」と思いながら、いそいそと自分の部屋へ戻りました。
時計の針は午前0時をまわっていましたが、廊下からはまた女子高校生らのさわやかな笑い声が聞こえてきました。
きっと先生方の目を盗んで、えっちな話でもしているんだろうなぁと思った僕は、無性に虚しくなり、えっちなビデオでも観ながら、自分のあそこを慰めることにしました。
有料のえっちビデオには、とても10代とは思えない中年女性がセーラー服姿で出演していました。
あえぎ声をあげる偽りの女子高校生。
いま同じホテルの中にいる本物の女子高校生たちとは、どえらい違いだと僕は痛感しました。
不意に「えっちは遠くで思うもの」という言葉が、僕の頭の中を行ったり来たりしました。
女子高校生の中には、もちろん自分の将来のことを考えながら、一生懸命がんばっている生徒さんがたくさんいます。
そんな生徒さんたちに「がんばれよ」と、僕は心の中でエールを贈りながら、えっちビデオの合成としか思えないあえぎ声をBGMに、自分のてのひらの中で射精を始めました。
おじさんの僕にとっては、予想通り虚しさだけが残る一夜になってしまいました。
仕方がない。
明日もお仕事がんばろっと。