彼との出会い
高校生の頃、私は吹奏楽部に入部していた。
5月のある日、難しいパートがあってなかなか練習がうまくいかず、なんだか私はイライラしちゃって音楽室を抜け出してグラウンドの裏側にあるちょっとした広間みたいになってるところのベンチで一人クラリネットの練習をしていたの。
いつも何かに行き詰った時はここに来るようにしている。
校舎から一番遠いし、人も来ないもん。高校二年生になってからははじめてだな~。
そんなことを考えながらしばらく練習するけど、やっぱりうまくいかない…。
しょんぼりと肩を落としている私の目にサッカーボールが落ちているのが目にとまった。たぶんサッカー部の片づけ忘れだろう。
私は立ち上がってそのサッカーボールをグラウンド目がけて蹴っちゃったのね。
その時だった。
「そんな思いっきり蹴ったらスカートの中見えそうなんですけど?」
後ろの方から声がした。
顔を向けると、ニヤニヤした顔をした身長の高い男の子。
同じ学年にはこんな子いない。
生意気そうな目つき。
でもキレイな顔してる…。
言い方にかちんときて
なんなのあなた」と返してやった。
「僕は1年生の桜庭海人」
1年生なのに大人っぽい雰囲気。
ついこの間まで中学生だったようにはとても見えなかった。
「1年生のくせにちょっと生意気なんじゃない?」
と言い返してやったのに海人は無視して
「それ、うまく吹けないの?クラリネットでしょ」
と言って私の手からクラリネットを奪った。
「俺、吹けるよ。親父がやってたんだ。」
おもむろにクラリネットを咥えて楽譜をみて上手に吹く海人…。
私がぽかーんとしていると、海人は微笑み、
「明日から部活が終わったらここに来いよ。」
そう言ってどこかに行ってしまった。
クラリネットの練習
なんだか腑に落ちない気分ではあったけど、クラリネットを上手になりたい私は部活が終わるとグラウンド裏のベンチへ直行した。
海人は学校探検をしている間にここを見つけて気に入り、入学してからちょくちょく来て一人の時間を満喫していたらしい。
2週間の海人のおかげで難しかったパートもばっちり演奏できるようになった私はすごく喜んで海人にお礼を言った。
「ありがとう。なにかお礼しないとね」
「じゃあ俺、勉強教えてほしいところあるから明日家に来てよ」
それなら私にも教えてあげられるし、お姉さんらしいところ見せられる!
そう思って二つ返事でオーケーした。
付き合ったその日から…
海人の家は閑静な住宅街の中にあった。悔しいけどちょっとお金持ちっぽい…。
「今日、誰もいないから気とかつかわなくていいから」
海人はそういって自分の部屋を案内してくれた。
ふーん、けっこうキレイに片付いてるじゃん。
海人は数学を教えてほしいと言ってきたので教えてあげたんだけど…。
でも、これって二人きりじゃん?そう気付いたら私はなんだか緊張してきちゃった。
だって海人の手とかってすごく大きくて、たくましいんだもん。
「なに、なんで俺の手そんなに見てるの」
海人が私の目を見つめてきた。
私が返答に困っていると
「ね、俺のこと好きなの?」
そう言ってきた。
なんだかもう頭がぐるぐるしておかしくなりそう…。
「わかんないよっ・・・・」
私が言い切るのが早いか海人の大きな手が私の左胸にあてられた。
「すげー心臓の鼓動早いね」
自分でも体温があがっていくのがわかった。
「なによ、あんたの心臓はどうなの?」
とっさに海人が驚いた表情をしたが、かまわず海人の胸に私も手をあててみた。
すごくドクドクいってるじゃん!
海人が私を軽く押しのけた。
「俺だってどうしたらいいのかわかんねーんだよ!」
いつも大人っぽいポーカーフェイスの海人じゃなくて、16歳少年の顔をした海人がいた。
私は気がつくとベッドに海人を押し倒していた。
「もう私たちつきあっちゃおうよ!」
そういって海人のワイシャツのボタンをはずしていく。
私の手が震えてるのがわかった。
「無理するなよ…。俺がするよ…」
海人の手がのびて私の制服のボタンをはずしていく・・・。
半分外したところで海人の手が私のおっぱいに触れた。
「・・・・っ」
思わず声を抑えてしまう。
海人のせっぱつまった表情と汗のにおいにくらくらする。
私は年上なんだから落ち着かないと!
そう思っていても海人の手が私の乳首に触れ、やがて胸に顔をうずめた。
海人のあたたかい舌が私の乳房をやさしくいじめる…。
「ごめん…俺、もう優しくできないかも。」
海人が私の上におおいかぶさってくる。
「待って、わたし、はじめてなの」
海人の動作が止まる。
「俺だって…したことないよ!」
恥ずかしそうに顔をそむける海人がなんだかすごく愛しく思えてしまって思わずキスをしてしまった。
海人から幸せそうな笑みがこぼれた。
大きな手が私の下半身にもぐりこんでくる。
太い指が私の敏感な部分に触れ、だんだん体が熱くなってきていやらしい水音が聞こえた。
やがて手が離れて、指とはちがう質量を誇るものが私の中に入ってきた。
それはゆるゆると動き始めた。
すごく中から圧迫される感じと小さな痛み、背骨が溶けそうなゆるい快感が動きが激しくなっていくとともにだんだんと大きくなっていく…。
私におおいかぶさる海人の小さなうめき声と苦しそうな表情が見える中、朦朧としつつも自分が鋭い叫び声をあげるのが聞こえた。
その時だった。
「海人~。お友達きてるの~?」
海人の母親が帰ってきたみたい。
全然気付かなかった!
慌てて二人で身なりを整える。
部屋にきてくれたお母さんにあいさつをして、ほっと胸を撫で下ろした。
お母さんが去ってから海人の顔をみる。
そこには口に指を当てていたずらっぽく微笑みかける私の年下彼氏がそこにいた。
してなくない?