・ダダ洩れの姉の喘ぎ声
「あっ、あっ、あっ、あっ、」隣の部屋で姉の喘ぐ声が聞こえる。
今夜は少し激しい。
彼氏頑張ってるな、などと思いながら、僕は壁に一層強く耳を押し付ける。
「あっ、ああっ、あっ、あんっ」
姉の大きな喘ぎにかき消され、彼氏の声はほとんど聞こえない。
「あんっ、んっ、んっ、んっ、」そろそろ終わるかな、と思っていると、ベッドが軋むリズミカルな音が唐突に乱れ、静かになっていく。
今度は僕の番だな、と自分のベッドに横たわり、ズボンとパンツを下ろし、すっかり固くなった股間を握りオナニーを始める。
・土曜の夜の楽しみ
私が中学3年だった頃、姉は大学1年で実家から通っていた。
姉は大学に通い出してすぐに出来た彼氏を、よく土曜の夜に自分の部屋に泊め、ほぼ毎回セックスしていた。
そのことはいい、個人の自由だが、問題は隣に私の部屋があったことだ。
家の二階に、私の部屋と姉の部屋が並んでいたため、両者を隔てるのは壁一枚のみ。
小さな音は聞こえないが、基本声の大きい姉は喘ぐ声も大きく、ただ部屋にいても聞こえるし、壁に耳をつければかなりハッキリ聞こえる。
最初こそ迷惑だと思ったが、いつしか壁に耳をつけて盗み聞きし、姉たちのセックスが終わった後オナニーするのが習慣になっていた。
・姉の浮気
姉は特に美人ではなかったが、明るい性格でいつもグループの真ん中にいるような存在だった。
ボーイッシュと言えば聞こえが良いが、当時の私にとってはガサツでいい加減に見えたが結構モテているようだった。
そんな姉だからか、秋になる頃、別の男が土曜の夜に来ることがあった。
彼氏と大体互い違いにきていて、別の男は泊まらずにセックスしたらすぐ帰っていくので、恐らくBは浮気相手だろう。
そんな状況で、私はある考えに取り憑かれることになり、実行に移すことになる。
・ぎこちない脅迫
12月の始めの土曜の夜、セックスを終えたBの帰りを見送った姉を、2階で待ち受けた。
「何?」と言いたげな姉は、セックス直後だからだろう、顔は上気して赤く、うっすら汗をかいていた。
その様子が、先ほどしっかり盗み聞きして、まだオナニーしていない僕の興奮をより高めた。
「彼氏は、今の人のこと知ってるの?」と聞くと、「あんたに関係ない」と自分の部屋に戻ろうとする。
「いいの?言うよ?」僕の声は上ずっていたが、姉は振り向いた。
「……何か欲しいものでもあんの?」この時、僕はすっかり興奮が冷めていくのを感じたが、意を決して口を開いた。
「口でしてくれたら黙ってる」
・姉のフェラは下手だった
最初は「はあ?」「何言ってんの」などと言っていた姉だが、しばらくすると僕が本気だと悟ったらしく、少し考え込んだ後、「トイレとかで念入りに洗ってきて」と言い、僕の部屋に入っていった。
部屋に戻った僕を、ズボンとパンツを脱がせた上でベッドに座らせ、その前に座った姉が、先ずは手で軽くしごき始める。
「ちゃんと口でやって」「分かってる」緊張しているせいか、すっかり縮こまっている僕のものを、手でしごきつつも舌でチロチロと舐め始める。
「--うっ」思わず声が漏れた。
自分の手では決して味わえない感触に股間がみるみる固くなっていく。
「……ぁむ……」姉が小さな吐息を漏らしながら僕のモノを加えこむ。
温かい。
姉が頭を前後させる。
その動きはぎこちなかった。
あまり慣れていないな、と思っていると、(痛っ)歯が当たった。
姉は気づいていないのか、早く終わらせたい一心なのか、一本調子で頭を動かし続ける。
(痛いっ。また当たった)もっとしゃぶるようにしてほしい、と思うが何も言えない。
気持ちは良いものの、時折歯が当たるため、結構長い時間をかけて姉の口の中に射精した。
直後に姉は口を抑え、あわてて自分の部屋へ戻っていった。
僕はティッシュで股間を抑え、快感の余韻より何度も歯が当たった痛みを感じていた。
・その後
その後、浮気相手が来るたび、3回ほど口でしてもらったが、姉は下手なままだった。
嫌々やっているせいかとも思ったが、毎回長い時間がかかり、時には姉が焦っている様子も見えたので、純粋に下手だったのだろう。
意外にすんなり要求が通ったと思うが、私は内気な割には、一度ヘソを曲げると梃子でも動かないような子供だったため、言うこと聞いたほうが良いと姉は割り切ったのだろう。
冬が終わり、春に姉は一人暮らしを始め、このことは無かったこととなった。
下手なフェラ4回と引き換えに、あれから20年以上経った今でも、姉との関係はどこかぎこちないままである。