『優しいお姉さんの記憶』
「それじゃあ、そこにごろんしてね」
「うん。で、えっちなことって……」
「セックスっていうのよ」
遠い、遠いあの日の記憶。
小学3年生の頃、好きだった近所のお姉さんにえっちなことを教えてもらった時の情景。
あれから何十年も経っているはずなのに、未だにその時のことを鮮明に思い出すことができる。
場所は彼女の家。
立派な一軒家の中の、彼女の一人部屋。
そこはわりとシンプルな内装で、一般的な学習机とベッドが置かれていた。
それから女の子らしくいくつかの人形と、一冊の少女雑誌。
当時流行していた香り玉もあった気がする。
フルーツやお花の香りがする小さなグミ状のおもちゃで、女子はそれを友達同士で交換してはコレクションしていたっけな。
それはさておき、当時の俺はお姉さんのベッドにごろんと横になるだけでもなんだか興奮したのに、お姉さんにパンツを脱がされてとても妙な気分になった。
身体が浮き上がっているような、内側から火照っているような……。
それに精通もしていなかった指ほどの大きさのチンポはビンビンに勃ち、心臓はドクンドクンと早く、強く鼓動していた。
『未熟な抱擁』
お姉さんは俺のチンポをこねくり回し、皮をむき、亀頭をつまんでもみもみしたり、鈴口をじっと観察したりしていた。
一方、俺はその後お姉さんのおまんこを見せてもらい、開いてみたり中に指を入れたりしてみた。
それは黒いびらびらがいくつかあるもので、今までに嗅いだことがないようなにおいがした。
お姉さんによればここにおちんちんが入るのだというけれど、それを聞いてなんだか不思議な気分になった。
こんなところから赤ちゃんが出てくるとか、みんなが生まれてきたとかそういうようには思えなかったというか何というか。
ともあれ。
当時は小さかったしインターネットのような手軽な情報源もなかったからか、俺たちは前戯もなしにいきなり挿入に入った。
当然ながらしっかり濡れてないのでスムーズに入っていかない。
それにサイズがサイズだからか、挿入しているというよりはとりあえず先っちょだけといった塩梅だ。
しかもピストン運動をするという知識もなかった。
では何をしたのかというと抱っこである。
しばらく抱き合いながら、そのままじっと待ったのである。
お姉さんの中でピクンピクンと動くおちんちん、パクパクとした動きを感じられるおまんこ……
しかし、それでも当時では十分だったのかもしれない。
何度かとても気持ち良くなり、その反動でお姉さんの胸の中で何度か眠ってしまいそうになった。
『初めての射精も……』
……バタン。
突然、玄関からドアの音がした。
俺たちは急いで服を着てマンガを読んでいるフリをした。
彼女の親が帰ってきたのだ。
そしてその時はさすがにこれ以上の性交渉はできなかった。
しかしお姉さんとのセックスがこれで終わりになるはずもなかった。
そしてなんと、俺は記念すべき初めての射精すらも彼女の中で経験することになるのである。
もちろんとてつもなく気持ち良かったことは言うまでもない。
それにそんな時期になると互いに身体も出来上がってくるのでお姉さんの中はぬるぬるのびしょびしょ。
さらに開発も進み一緒にイクことも難しくなくなっていた。
まあ、結局彼女とは進路の問題で離れ離れになってしまったのだが……。
しかし、ああいう不慣れで優しくてピュアな性交渉ってのは懐かしいものだな。