大学でとあるサークルに入った僕は、新入生歓迎コンパの時に、1つ上の女性の先輩から出会い系アプリを紹介された。
「友達が作ったんだけど、登録者が伸びないんだって。協力してよ」
押し切られる形で、渋々インストールと利用者登録をしたのだった。
数日して、講義間の手待ち時間に、ふとあのアプリを起動してみた。
するとメールが1通だけ届いていた。
これでは確かに利用者も伸びないだろう。
そう思いつつ初回無料分だけ、からかい半分の返信をしたところ、彼女からの返信は「まず相性を確認したいので、一度会いませんか」だった。
後から考えればあり得ない事だったが、女の子と付き合った事もない僕にとっては、最初から現実味がなく、こんなものかと思いつつ会う約束をしていた。
「あ、もしかして……」
待ち合わせのコーヒーショップに現れたのは、同じぐらいの年齢の女の子だった。
「初めまして、アキだよ」
ギャル系だった事が伺えるラメ多めのメイクと、目尻の下がった優しげな目つきがアンバランスだった。
少しぽっちゃりしていて、ふわふわ笑う可愛らしい子という印象だった。
「行こっか」
アキは僕の腕を取り、ぐいぐい進んで行く。
「――とうちゃーく」
緊張で思考停止していた僕が我に返ったのは、ラブホテルの部屋に入った時だった。
「えっと……まずは相性って?」
「そだよー」
アキは脱ぎ始める。
「カラダ合わないと、続かないっしょ?」
「なんか、順番ちがくない?」
「違くないよ」
脱ぎかけのブラウスをひっかけたまま、彼女は突っ立つ僕のズボンのファスナーを開けた。
怒張した僕のものの先走りで、トランクスにシミが出来ている。
「だって、アキに会った時からギンギンだったじゃん?」
彼女の手がベルトを外し、ズボンをおろしていく。
「こんなになってたら話も落ち着いて出来ないでしょ」
少し冷たい柔らかな手が包み込む。
「んふっ」
初めての他人の手の感触に、変な声を上げて、僕は座り込む。
「ふふっ、可愛いなぁ……優しくしたげるから、任せて?」
彼女は舌先で僕のものを舐め始めた。
「石鹸の匂いする」
「それは家で」
言い終わる前に、彼女は音を立ててしゃぶり始める。
瞬時に射精感が訪れる。
「んっ……出る、離れて!」
だが彼女は腰にしがみつき、激しく吸いたてる。
全く我慢出来ず、僕は彼女の口の中に一気に射精していた。
「む……」
ごくり、と、アキの喉が動く。
「えへへー、瞬殺ぅ」
Vサインした指に、カウパーの糸がかかっていた。
「気持ち良かった?」
「……凄く」
「ほうほう、私で超コーフンしてたんだ?」
彼女は精液で汚れるのも気にせず、手でゆっくりと僕のものを弄ぶ。
間もなく、再び勃起が始まった。
アキは服を完全に脱ぎ、ブラジャーを外す。
ぶるん、とでも擬音が付きそうな重量感で胸がこぼれる。
ぽっちゃり体型に見えたのは、この巨乳のせいで、ウエストはしっかりくびれていた。
「凄くエロい……」
「可愛いって言って欲しいかな」
僕は感情が高まり、彼女を抱きしめキスをし、ベッドに押し倒す。
リードしたつもりだったが、その後はまた一方的に舌をまさぐられ、圧倒される。
それから復活した僕の股間を掴み、自分の中に導いていく。
熱い肉に全体をしごかれていく感触に、射精感がまたこみ上げてくる。
キスをしながら全身の肌と粘膜がぴったり触れ合っている感触に、興奮が増していく。
「アキの、身体、気持ち良い?」
「うん……それにとっても……可愛い」
入れたまま、キスを何度も繰り返すうち、やがて2回目の射精が訪れた。
「アキ、良かったでしょー」
数日後、サークルに出席した僕に、先輩が嬉しそうに声をかけて来た。
「えっと……」
プライベートな事を話すのは気が引ける。
「あのアプリ作ったのがアキだよ」
「んぇ?」
「『気に入った子を見かけたから紹介して』って言われてね」
――先輩が言う事を総合すると、僕は最初からアキに一本釣りされていたらしい。
アプリは実際に稼働しているし、アキが管理者なのは確かだけど、僕が登録したサイトはそのコピー。
つまり、アキと僕しか会員登録がない状態だったそうだ。
騙されたような感じもするが、まあ、そこらについては正直もう良いか、とも思う。
相性が良さそうな事は、この数日で身に染みてはいるのだし。