『焼却炉と水路整備』
今はもうほとんどなくなったかと思いますが、昔、私の通っていた小学校にはごみ焼却炉がありました。
そこで学校から出たごみや雑草、剪定した枝葉などを燃やしていたのです。
もちろん、ごみの焼却作業を小学生が直接やることはありません。
それはたいてい用務員さんの仕事でした。
しかし、焼却炉の周りでいたずらをするのは間違いなく子供たちの仕事。
ちなみに私たちは当時、焼却炉の周りに水路を掘るといういたずらをしていました。
これはどういうことかというと、当時焼却炉には水道があったのですが、それは下水につながっておらず、それどころか側溝にも何にもつながっていなかったのです。
よってその水道で水を使うと、使った後の水はその辺の地面にたまるという仕組みになっていました。
まあ当時は色々とゆるかったので、水たまりができるということ以外は何の問題もなかったのですが、これはおかしいということで私たちは下水が近くの側溝に繋がるように溝を掘り、それを石などで固めていたのです。
つまり、大人たちから見ればガキのいたずらでも、私たちから見ればそれは立派なインフラ整備だったのです。
『遊び場と化した焼却炉』
ところが半年以上を費やして整備をしていくうちに、水路は思いのほか立派なものになってしまいました。
とはいえ本来の目的でここの水道を使うのは用務員さんだけ。
放っておけばその水路はほとんど水のない、ただの溝とでも言うべきものでしかなかったでしょう。
しかし子供たちがこれを放置するわけがありません……
自由に水遊びができる場所として思い切り活用しました。
また、そこを利用する子供たちが思い思いに整備をしていくので、水路の周辺は次第にカオスな場所と化していきました。
誰かが柿の種を植えたかと思えば、他の誰かがビワの種を植える。
そして他の子が壊れかけのイスを持ってきたかと思えば、さらに他の子が古いゴザを持ってくる……
廃棄物と勘違いされたためか古い家具やらゴザやらは燃やされてしまいましたが、子供たちの手によって水路周辺はだんだんと整備されていき、しまいには水路近くにちょっとした秘密基地が完成してしまいました。
実は先生たちもそれを知っていたのですが、当時はそういった遊びが当たり前だった時代。
それに焼却炉がある場所は校庭の外れの雑木林の中だったため、秘密基地が安全のために撤去されるということもありませんでした。
『戦場と化した焼却炉』
ところが。
その秘密基地は後に戦場と化しました。
居心地の良いその空間の利用権をめぐって、学年やクラスを超えた争いが起こったのです。
最初は5年3組がそこを完全に占拠しました。
罠作りや弓矢作りに長けた悪ガキたちがいて、彼らが支配を盤石なものとしたのです。
ところが私たち4年2組も黙ってはいませんでした。
石を集めて遠くから人海戦術で攻撃を浴びせ、上級生がキレて出てきたら全力ダッシュで逃げるという今で言うヒットアンドアウェイな戦術を取っていました。
まあ直接殴り合ったら勝てるわけがありませんからね。
しかし、次にそこを支配したのは5年1組。
5年3組と違い、彼らは罠や遠距離攻撃といった手段を取りませんでした。
代わりにもっと単純な方法……近接攻撃という手段を取ったのです。
彼らはある放課後、5年1組の主力たちを真正面からボコボコにしました。
……今なら大問題になりそうですが、当時は男の子がこんなやんちゃをするのなんて当たり前という価値観がありました。
むしろ小学校でこういう経験をしてこそ強い大人になれるという感覚すらありました。
つまり、タマ付いてんならやられたらやり返せという時代です。
逆に言えば、当時の小学生にとってケンカが強いということは一つのステータスであったのです。
なので「作ったのに取られてしまった」4年2組の面々からすればどうしようもありませんでした。
また、どうして5年生たちがそんなにそこの支配権にこだわるのか分かりませんでした。
そこで自分を含む数人で偵察隊を組み、枝葉などに隠れて5年生どもを待ち伏せ、その理由を探ることにしました。
『遊郭と化した焼却炉』
その理由は女子でした。
男子たちが女子を連れ込み、そこで隠れていかがわしいことをしていたのです。
その内容は小学生にしてはなかなか過激なものでした。
会話の内容から、まずはスカートをたくし上げさせて、それを男子たちで鑑賞していたらしいことが分かりました。
それに自分の横にいた偵察中の男子たちも大興奮。
1人がぜひそれを見たいと基地に近づこうとしましたが、私は必死に止めました。
こんなことをしていることがバレたら、大勢の5年生たちにボコボコにされることは明らかです。
しかしそうこうしているうちに、今度は基地から下半身裸の状態の女子が出てきました。
周りに人はいないし外からなかなか見えない場所とはいえようやるわと思っていたら、自分の周りの男子たちはさらに大興奮。
そのうちの1人は双眼鏡を取り出し、さらに高精度な偵察を始めました。
そうこうしているうちに女子は5年生たちの前で、水路をはさむようにしてしゃがみました。
誰かがそう言ったのか、男子たちの前でできるだけ足を広げ、股間がよく見えるようにしていました。
私たちの方からは彼女のお尻しか見えませんでしたが、私は嫌な予感がしました。
そして彼女は、チョロチョロとおしっこを始めました。
それに顔を近づけて見入る5年の男子たち……一方私は、神聖な水路に何やってやがるとキレました。
まあ今冷静に考えれば、下水が流れる水路だったわけですが……
次の瞬間、私は気が付くと単身で5年男子たちの陣地に乗り込み、太めの木の枝で攻撃を始めようとしていました。
しかし、目の前にはおしっこをしたばかりの、下半身裸の女の子……
今怒らせると彼女が危険だと5年生は察知したのか、5年どものリーダーっぽい太めのガキ大将が驚くべきことを言いました。
「お前も見てみるか?」
きれいに並べられた水路の中の石の上を、彼女のおしっこが流れていきました。
また彼女は派手に乱入してきた私の方を向き、上半身がのけぞったような格好になっていました。
そのため図らずも、彼女の割れ目が少し開いた状態で私の方を向いた状態になっていました。
私はキレていたはずですが、本能的に彼女の割れ目に見入ってしまいました。
そして、黙ってうなずくしかありませんでした。
『焼却炉のその後』
男子たちの探求心は凄まじいものでした。
秘密基地の中で彼女に割れ目を広げさせ、それを男子の一人が懐中電灯で照らすと、おしくらまんじゅうもびっくりなくらいの密度でその近くに男たちが群がりました。
男性にはない、血色の良いピンクの割れ目。
ヒクヒクとちょっぴり動く、ビラビラの数々と小さなクリトリス。
それからはっきりとは見えづらい膣口……
男子の一人が膣の中に指をゆっくりと入れると、女子は何とも形容しがたい声を出しました。
また、このタイミングで偵察隊の残りがやってきました。
彼らは基地で行われているこの過激なショーに、すぐに夢中になってしまいました。
そのショーではさすがに挿入はありませんでしたが、興奮極まった5年男子の一人が彼女の前でオナって射精しました。
その精液は白……というよりは結構透明な感じの部分が多かった気がします。
なお、その焼却炉は私たちが中学に入った頃、きれいさっぱりなくなってしまいました。
それに伴い周囲の水路や秘密基地、ゴミ置き場も撤去。
さらにはその周辺にあった木々まで伐採され、そこには新しい防災倉庫が設置されてしまいました。
こうして私たちが引き起こしたいたずらの連鎖は跡形もなくなりました。
おそらくもう、そこに秘密基地が建つようなことはないでしょう。
今の小学生たちはSwitchなどのゲーム機で屋内で遊ぶことがかなり多いと聞きますし。
しかし、それもそれでちょっぴり寂しいような感じもします。