初めて風俗を利用したのは、30歳を少し過ぎた頃でした。
恋人がいない時間が長くなり、仕事のストレスも重なって、
「一度くらい大人のサービスってやつを体験してみたい」
そんな軽い好奇心がきっかけでした。
受付を済ませて待合室で名前を呼ばれるまで、ずっと落ち着かないまま時計を見つめていました。
あんなにドキドキしたのは久しぶりです。
案内してくれた部屋は薄暗くて、柔らかい香水の香りが漂っていました。
落ち着くようで落ち着かない、不思議な空間。
緊張で固まっていると、カーテンが揺れ、彼女が入ってきました。
「今日のお相手、私だよ。よろしくね」
そう言って微笑んだ彼女は、柔らかくて上品な雰囲気の女性でした。
ほどよい距離感で近づいてきて、恥ずかしがる自分を見透かすように、肩にそっと手を置いてくれました。
その一瞬で心臓が跳ね上がる。
シャワーを浴びて戻ると、彼女はベッドに腰掛けていました。
照明が当たって、肌がほんのり赤く見える。
緊張しているのを察したのか、優しく笑いました。
「そんなに固くならなくていいよ。初めてって言ったでしょ? 私が全部リードするから」
その言葉だけで少し気が楽になりました。
ベッドに座らされ、深呼吸を促され、「じゃあ、こっち向いてね」と体の向きを変えられた瞬間、太ももと腰が触れ合いました。
それだけで、背筋をゾクッと電流が走るような感覚があった。
彼女の太ももは驚くほど柔らかくて、温かい。
触れる部分から熱が伝わってきて、
それが自分の敏感な部分に重なるように当たる。
「…ん、気持ち良さそうだね」
耳元でささやかれた声が、妙に生々しく響いた。
太もも越しなのに、まるで直接触れ合っているような錯覚。
彼女が少し体重を預けると、そこだけ現実離れしたほど濃密に感じる。
自分の意志で動いていないのに、腰がわずかに跳ねる。
「こんなの…反応しちゃうよね」
彼女がくすっと笑いながら身体を密着させると、呼吸が乱れ始め、肩が上下し始めていた。
そして――
ゆっくり、ゆっくりと彼女の太ももが動き出した。
上下にわずかにずらすたび、その柔らかさが「そこ」に擦れ、身体の奥が熱を持って、思考が吹き飛ぶ。
「まだ始めたばかりなのに、すごく固くなってる…可愛いね」
耳元の声が近すぎて、息がかかるたびに痺れが走った。
彼女の手が胸元に触れたり、首筋に軽く爪を立てたり、動きが緩急をつけながら変わっていく。
刺激が強くなったり弱くなったりするたびに、こちらの腰が勝手に合わせようとしてしまう。
「ねえ…挿れたくなってきてるでしょ?」
その言葉が、完全に急所を突いた。
太もも越しなのに、あと数センチで…。
角度がほんの少し変わるだけで…。
もう、どうにでもなりそうな位置。
「でもダメだよ? 今日は“素股”だからね」
彼女が意地悪そうに笑って、腰をさらに強く押しつけてきた瞬間、理性が一気にぐらついた。
「やば…っ」
本当に声が漏れた。
彼女はその反応に気づいて、わざとペースを少し上げたり、太ももの角度を変えたりして追い込んでくる。
どくん…どくん…と脈打つのが自分でもわかるほどで、視界が少し霞むくらいに気持ちが高まっていた。
「我慢できる? がんばってる顔、可愛いよ」
その一言で本気で崩れそうになった。
最後のほうは、彼女の太ももの温度、肌の滑らかさ、密着した場所が動くたびに生まれる摩擦――
すべてが一つの波みたいになって襲ってきて、気づけば肩で息をしていた。
「力抜いて…大丈夫。気持ちよくなっていいよ」
その瞬間、全身がふっと軽くなり、
熱が弾けるように頭の奥で広がる感覚があって――
太ももに預けるように震えが走り、
そのまま彼女に支えられるようにして力が抜けていった。
終わったあと、しばらくの間、彼女の太ももに額を預けたまま呼吸を整えていた。
「初めてでこれだけ気持ちよくなれるなら、また来たくなるでしょ?」
彼女が笑いながら髪を撫でてくれる感じが、妙に優しくて心まで緩んだ。
部屋を出るころには足が少し震えていたくらいで、自分の想像を遥かに超える体験だった。
最初は「ちょっと見れるだけ」「軽いエッチなサービス」
そんな程度だと思っていたのに、まさかここまで濃密で、ここまで本気で我慢できなくなって、ここまで満たされるなんて思ってもみなかった。
素股ってこんなに…
想像以上に危なくて、甘くて、そして忘れられない体験だった。