『俺は中の中レベル』
彼女が目の前で色っぽいパンツを脱ぎ、生まれたままの下半身を露わにする。
そして俺に抱き着いて、俺はたゆんたゆんの彼女のおっぱいを感じる……
なんて経験はごく平凡な中学生の俺にはできるはずもなかった。
勉強も運動も人望も中の中レベルで、彼女のいる「勝ち組」には絶望的に遠いというわけでもないが、別に近いわけでもない。
だが想像力であれば中の上くらいのレベルはあるという自信はあった。
そして普段はそれを生かして趣味の模型やジオラマを作っていた。
普通であればそんなカネがかかる趣味は中学生では続かないが、近くに鉄道模型やガンプラ、建築模型などに詳しい叔父がいたこともあり、自室が趣味のグッズに占領されて狭いということ以外の困りごとはそう無かったように思う。
しかし健康な男子であれば、中学生くらいにもなれば女の子と一緒にあんなことやこんなことをしたいと思うようになるもの。
とはいえほとんどの女子はインドア派のメガネ君より運動部のイケメンを好んだ。
ゆえにそういったバリバリの男子以外には、中学生のうちに童貞を卒業できる見込みは無かった。
『粘土の少女たち』
性欲がさらに大きくなってくると、俺は100均の粘土で少女を作るようになった。
とはいえ出来はねんどろいどなどの既製品にはとても敵わない。
友人にも「味があるね」と言われてしまうくらいのものだ。
しかし彼女たちには特別な仕様があった。
それは衣装まで含めた形を粘土で作るのではなく、裸体を粘土で作り、その上に紙などで作った服を着せるという点だ。
もちろん、普通の服のように必要に応じて着せたり脱がせたりすることは難しい。
しかし下から見ると保健の教科書を基に再現されたアソコが見えるようになっている。
そして俺が自慰、意図的な射精をするようになったのは彼女たちが完成してからだ。
『性欲の深み』
やり方は人形をおかずにするということ以外、そう変わったものではなかった。
布団に横になって右手で肉棒をつかみ、手を上下させる。
すると快感と同時に肉棒がどんどん大きくなってきて、射精も近づいてくる。
そうなったらティッシュを取り出し、精子を受け止める……
たまにそれに失敗して顔にかかることもあったが。
ともあれ射精の快感というのは中学生にとっては衝撃的なもので、一時期は毎晩のようにシコっていた。
射精よりも気持ち良い合法的なものは、今の中学生にとってもそうあるものではないだろう。
当時の未完成な身体から出てくる精液は透明だったり白かったりと様子は安定していなかったように思うが、とにかくペニスから精液が出ているまさにその時は他のことを考えるどころか、息もできないくらいの状態だった。
だが人間とは欲深い生き物である。
この射精を女の子の中でできたらどれだけ気持ちいいだろう。
そこまででなくとも、女の子の前で射精できたらどれだけ気持ちいいだろう……
それに、本物の女性のアソコを見たくもあった。
なぜなら本物を見なければリアルな創作なんてできないからだ。
だから彼女を作るために色々と努力はしてみた。
しかし結局中学・高校では彼女はできずじまい。
彼女ができて初めて本物を拝めたのは、大学に入ってからだった。
その時は結構遊んでいて恋愛のための努力はあまりしていなかったので、恋愛もまた運の側面が強いのかなと思ったりもしたが、結局ほとんどの課題において運も実力も努力も必要になるので、中高での努力は無駄ではなかったと思いたい。