高校三年生の夏、当時一番仲良かった友人とバイクで海にツーリングにいったり、地元のお祭りにいったり、しょっちゅうツルんでいました。
彼の家は建築関係。
親父さんは一人親方。
夏休みの何日か自分をアルバイトで現場の仕事の手伝いをさせてくれました。
友人には4つ上の当時大学生の姉がいました。
たまに見かけるぐらいで喋ったことはありませんでした。
夏休みのある日、友人にCDを貸すために家に行くと友人も親父さんも現場に出かけているようでした。
作業につかっている車もないし、友人の母親にCDを渡しておけばイイやぐらいで家の敷地に入っていきました。
庭で水まきをしている友人の姉が自分に気づきました。
自分は会釈をして「〇〇くんに頼まれたCDです。彼に渡してください」
と少し大きめな声で話しかけました。
水を止めてこちらに近づいてくる友人の姉。
膝丈のノースリープのワンピースが良く似合っています。
「うわぁアイツのネエちゃん、こんな色っぽかったっけ?」
まじまじと姿を見るのも初めてだったかも。
「□□くんだよね。こんにちはー。弟は今お父さんと現場なの。あっもしかして、そのCDティアーズ・フォー・フィアーズ?」
「ええ。お姉さんも聞くんですか?」
「いいよねー。弟が□□君に借りようって言ってたから。私も借りていい?私まだ買ってないんだー。」
「どうぞ、どうぞー。」たわいもない会話をしてCDを友人の姉に渡しました。
後日友人が「ねーちゃんと話した?ハイこれ渡してって。」と包みをわたしてきました。
何だろうと思って開けたら筆記体でTruthの文字が入った金属製のキーホルダーが入っていました。
「ねーちゃん海外に行ってきてさー。その時のお土産だって。CDのお礼だって」
友人の姉に気をつかってもらってちょっと嬉しくなりました。
暫くしてまた友人がCDを貸してくれと頼んできました。
友人の姉にもお礼を言わなきゃと思っていたので、今度は友人が在宅している日曜日に持っていくと約束しました。
その日はとても暑くバイクに乗るのも苦痛なぐらい。
友人宅で涼んでいこうと思いながら彼の家の駐車場にいくと作業車がない。
暑さでつらいのでとにかく友人の母親にCD渡してこようと玄関に向かいました。
すると玄関から友人の姉が待っていたかのように現れました。
びっくりして
「この前はお土産ありがとう御座いました。気つかってもらって。えっと…」
「ごめんね。弟と父が隣の県の現場に急遽呼ばれちゃって帰ってくるの夜になっちゃうらしいんだー。」
「えっ。あーじゃーまたCD弟さんに渡してくれませんか…」
「申し訳ないからちょっと上がってってー。」
「えっ。あーいや気使わないでくださいー」
とか言いながら内心ちょっと嬉しかったりして、お邪魔することになりました。
麦茶をだしてもらって、アイスクリームまでご馳走になりました。
エアコンが良く効いていて極楽です。
ひと息ついて「ご馳走にまでなっちゃって、そろそろ帰ります…」と言いかけたところで
「えーこの後用事とかあるの?今日お母さんも趣味の会の人達と夜まで帰ってこないから、暇なんだけど…。買ってきたばかりのCD一緒に聴かない?」とのお誘い。
「あっ。そうなんですか。いや…じゃちょっとだけ…」
内心舞い上がってしまって、ちょっとドキドキしたりしています。
すると友人の姉は部屋へ自分をつれていきます。
一応マナーとして部屋のドアは開けっ放しにしておきます。
友人の姉は色々CDを取り出してきて、お気に入りの曲をかけてくれています。
自分も「かっこいいですねー。この曲は好みです。」なんて返事をしながら頭はグルグル何かが回っていて集中なんて出来ていません。
そんな時です。
急に自分の隣に座ってきて歌詞カードをひらいて色々と話をしてくれます。
「あーこりゃ理性が崩壊しそうだ。もう帰らないと」と思って「そろそろ…おいとまを…」
と言いかけた時、彼女が急に自分の左腕にしがみついてきました。
顔が近い…えっ。
スゲぇ見てる。
あれ。いいんですかねぇ。いいんですよねぇ。
どんどん顔が近づいています。
いいってことですよねぇ。あっ。目つぶった。
それでは。えっ。自分が行くより先にキスをされてしまいました。
もう頭の中はショート寸前です。
何かのスイッチが入ってしまったのか自分も我を忘れています。
気が付いたら相手を押し倒しています。
一瞬我に返ってひるんだら彼女のほうが上になって自分が押し倒されたかのような体勢に。
すると彼女は立ち上がりワンピースの後ろチャックを下げストンと下に落としました。
「えっ。本当にいいのか俺」一瞬そんな事が頭をよぎりますが、もうコントロールは効きません。
彼女の下着の上からまさぐるように愛撫をしながらキスをずっと続けました。
彼女がブラジャーのホックを自分で外してくれます。
終始無言のまま。
目線だけで会話をしている様でした。
流れのままにお互いの下半身をさわっています。
自分が彼女の下半身の下着に手をかけます。
一瞬自分の手首に彼女の手がかかります。
でもすぐに手を緩めてくれました。
無造作に下着を脱がすとじっと自分を見つめてくれていた目を閉じました。
まだ自分はその時そこまでの経験がなかったので知識だけの愛撫をしました。
そこを察してくれたのか手を添えて触り方を導いてくれます。
ビクンビクンと反応もしてくれています。
今度は彼女が自分のパンツを降ろそうとしている時、ふと気づいて自分の財布からコンドームを取り出しました。
彼女がこちらに気づいて自分が「シャワーも浴びていないし…」というと小さく頷いてくれました。
自分が慣れない手つきでゴムを装着すると彼女は丁寧にフェラチオをしてくれました。
もう逝ってしまいそうだと反応する自分。
すると悪戯っぽく笑う彼女。
どこか冷静な時間をとってしまうとブレーキがかかると気づいている自分。
無我夢中に愛撫をしつづけました。
すると「来て…」と導く彼女。
黙って頷きいざインサートしようとします。
やはりぎこちなさを察してくれたのか彼女が手を添えて導いてくれます。
ヌルヌルと狭いなかに入っていく何とも言えない感覚。
彼女の中が反応します。
今までには味わったことのない感覚。
さらに奥に入れ込むようにすると彼女が反応してくれます。
抱き着く腕で、彼女の中で、押し殺した声で。
動けば動くほど、頭の中は真っ白になっていきました。
自分の心臓も今まで感じた事のないような脈を感じます。
血が逆流しているような体中に何かのエネルギーを感じる様な感覚。
あまりの快感に10分もたたない内に果ててしまいました。
終わっても心臓がバクバクいっています。
気がつくと彼女も凄い汗をかいていました。
「痛くなかったですか…」
自分が聞くと、首を何度も横にふって答えてくれました。
ふと我に返るとステレオからは自分が友人に貸したティアーズ・フォー・フィアーズの曲が流れていました。
その後三年ぐらい付き合ったのですが、彼女が海外留学して遠距離恋愛になりました。
結局会えないのが原因でどうしても上手くいかなかった。
彼女は一時帰国しましたが海外で就職しました。
最近友人の親父さんが亡くなり、お葬式で友人にお悔みを伝えました。
その家の長女でもある彼女に三十何年ぶりに逢う事が出来ました。
お互い長い時間あっていなかったのですが「お互い元気でなにより」とおだやかに話すことが出来ました。
ちなみに友人は私たち二人が一時期そんな関係にあった事は一切知りません。