・遅い初体験
私は、思春期の頃にはあまり恋愛には興味ありませんでした。
その頃の私は、アルバイトを始めたばかりで、男性と交際なんて考えてもいなかったんです。
そうして、なんとか仕事に慣れた頃、バイト仲間の男性に告白されました。
1つ年上の21歳のMさんは、とても優しい人で、眼鏡がよく似合っていました。当時流行っていたゲームの共通のファンで、気がつくといつも一緒にいました。
交際したいとは思っていませんでしたが、あまりにも熱烈なラブレターをもらって心が動きました。
私は、Mさんとの交際を決めました。
ですが、なにせ男性との交際が初めてなもので、なにもかが緊張の連続でした。
デートするだけでもガチガチで、キスをする時には歯をくいしばっていたんです。
彼は、そんな私に照れくさそうに自分も初めてだと教えてくれました。
私たちは、互いに初めての恋人同士となったのです。
私は、お世辞にも美人ではありませんし、スタイルがいいわけでもないんです。
こんな私で、本当に良いのかなと思いながら、彼との交際を続けました。
そして、気がついたら私の恋愛スイッチがオンになったんです。
・セックスの知識
恥ずかしいですが、私はセックスの知識はほとんどなかったんです。
もちろん、何をするかぐらいは知っていますが、その過程についてはまさしく未知なのです。
でも、そのことを言うのがとても恥ずかしいことのように思えたんです。
だって、私の周囲の人は初体験の年齢が10代の人ばかりなんです。
なかには、16歳の時に処女を捨てたなんて人もいました。
きっと、彼もとっくに経験済み。
もし、私がいまだにバージンなんて言ったら、きっと彼に笑われる。
私は、この日から密かにセックスについて勉強したんです。
そして、彼がセックスしようと言い出さないことを毎日のように祈っていました。
せめて、私の心の準備ができてからにしてと思いました。
キスは、交際してすぐにしました。
それも、バイト先であるコンビニの裏で。
触れるだけのものでしたが、それでもドキドキしてたまりませんでした。
それから、キスはバイトの度にしました。
舌を入れてもいいか聞かれた時には、さすがに驚きましたが、頷くと口の中をベロベロに舐められたんです。
これが、ディープキス?なんか、気持ち良くない。
これが私の本音でした。
交際してから、3ヶ月後。
私は驚くようなことを言われたんです。
それは、彼が童貞ということでした。
「黙っているの卑怯だから」
顔を真っ赤にして言う彼に、私もさすがに黙っているわけにはいきません。
処女であることを話しました。
互いに初めてだということはホッとしましたが、別の問題もありました。
それは、どちらもセックスの知識がないんです。
私も彼も少しだけ気まずくなりました。
・手探り
彼と話し合って、私の誕生日に彼の部屋に泊まることになりました。
こればかりは、友達にも詳しい方法は聞けないので、とにかくセックスについて書かれている本を読んだりしました。
そこには、最初は痛みを感じるものだとか、気持ちよさを感じない可能性もあると言うんです。
そして、痛かったり辛かったら、パートナーに伝えた方がいいと書いてありました。
私は、大切なことをメモに書いて、彼の家へと向かいました。
きっと、彼なりに努力はしてくれたんだと思います。
キスも、いつもより丁寧でしたし、間接照明でムードも作ってくれました。
ですが、とにかく乱暴だったんです。
シャワーを浴びて出ると、いきなりベッドに押し倒され、キスをしながら胸を揉まれたんです。
キスは気持ちがよかったのですが、胸をいじる指の力は、かなり強くて乳首がもげるかと思いました。
でも、やっぱり言えないんです。
一言、もっと優しくさわってと言えばいいのに、それが言えないんです。
嫌われたくないですし、彼をガッカリもさせたくありませんでした。
そして、彼の指が探るように私のアソコをいじり、彼の性器が挿入されそうになった時。
私は、そのあまりの痛みに思わず叫んでしまいました。
私の声にビックリしたのか、彼も動きを止めました。
その直後、彼の熱い精液が体にかかったんです。
気まずい空気が流れるなか、彼が謝ってきました。
・ゆっくり
試行錯誤の結果。
ゆっくり焦らずに挿入するようにと彼に言いました。
私は、彼の動きに合わせて深呼吸すると、痛みに耐えながら、彼を受け入れました。
よく、セックスのシーンでは、女性が声を上げていますが、実際はほとんど声は出ないものでした。
そして、冷や汗のようなものが溢れてきました。
でも、みんなこういう経験をしてきたのだと思い、私は彼とのセックスをなんとか成功させました。
気持ちよさは、最初のうちは感じませんでしたが、彼が腰をユラユラ動かしているうちに、ほんの少しだけ気持ちよく感じられるようになりました。
ビクッとした感触を感じた時にはホッとしました。
こうして、私と彼は処女と童貞を捨てることができました。
ぎこちなかったですが、今ではいい想い出となっています。