私は高校時代、盗撮された過去と、痴漢された過去があります。
その二つの経験について話していきたいと思います。
・ミニスカートを着て電車に乗っていたら
私は高校時代、ミニスカートや短い丈のワンピースが好きでよく着て出かけていました。
母はそれは男の人にとっては何をされてもいいよというアピールになってしまうから短い丈のスカートを着るのはやめなさいと何度も注意されていましたが、実際に盗撮されたり、痴漢されたりした経験は無かったし、むしろそれなら盗撮や痴漢されてみたい!なんてバカなことを考えているお年頃でした。
実際に盗撮されてしまったのは、友達と遊んだ帰りに夜、一人で電車に乗っている時でした。
人はまばらに乗っていましたが、席が空いていたので私は座って携帯を触っていました。
スカートが短いので前の席に座っている人からは中が丸見えだろうなぁと心の中で笑いながら何の気なしに座っていました。
すると向かいの方の席のスーツ姿のおじさんから視線を感じ、携帯から目を離してそっとおじさんの方を見ました。
そのおじさんはガラケーだったのですが、そのガラケーは私に向かってピン!と立っていて、その角度ではケータイいじれないでしょうというほど私の方を向いていたので不可解に感じました。
まぁいいやと思ってしばらく無視して携帯を触っていたら、カシャ、カシャという音が前から聞こえてきて、とっさにおじさんの方を向くと、おじさんは急いで私から目を逸らしました。
もしかして撮られたかも…と思ったのですが、まさか私が盗撮されるはずがないと思ったのでまた無視していたら、またシャッター音がしました。
これは確信犯だなと思い、おじさんの方を見て強く睨みつけてみると、その盗撮おじさんはそそくさと別の車両に移動していってしまいました。
盗撮されてしまったという事実と、その写真が拡散されたらどうしようという不安で、私は短いスカートを着て電車に乗ることが出来なくなってしまいました。
母の言うことを聞いておけばよかったとすごく後悔しています。
・学校帰りの満員電車で初めて痴漢された体験
高校時代、制服姿で満員電車に乗るのを心配した母は登下校は車で送り迎えをしてくれました。
しかしその日は母が急な仕事で迎えに来れないとのことで、仕方なく満員電車で帰宅することになったのです。
案の定電車は満員で、私はつり革につかまって電車の揺れに耐えていました。
すると、後ろの方からスーツを着た若くて背の高い男性が私の背後にぴたりと付きました。
満員電車といってもある程度スペースがあったので、どうして私の真後ろに付くんだろうと疑問に思っていました。
その男性は、ガタンという電車の揺れと同時に、私の背中にピッタリとくっつくように迫ってきました。
これはヤバイと思ったと同時に、「学校帰り?制服すごく可愛いねぇ」と耳元で囁いて、ハァハァと息を耳や首元にかけてきました。
この人ヤバイ人だと思ったのですが、私は怖くて何もできませんでした。
「可愛い、可愛い‥」と耳元で囁きながら、ひたすらにハァハァと息をかけてくるので、鳥肌が止まりませんでした。
私は怖いながらもなんとかして離れなきゃいけないと思って、少しずつ前に進んでその人から離れようとしましたが、電車が揺れるたび、その揺れを利用して男の人は私に向かって近づいてきました。
これ以上どうしようもできない‥と固まっていた私に追い打ちをかけるように、私のおしりをさわっと撫でてきました。
嫌だと思って身を捩りましたが、それにもっと興奮するようにハァハァ吐息をかけながら、おしりを触ってくるのです。
このままではこれ以上エッチなことをされてしまうかもしれないという不安と、周りは気づいているはずなのに誰も助けてくれないという悲しさで、自分でどうにかこの状況を打破しなければいけないと思いました。
そこで勇気を振り絞って、思い切り男の人の足をダンっと踏みつけました。
男の人は少し怯んで後ろに下がったので、くるっと振り返ってキッとキツく睨んでやると、男の人はニヤァと笑いました。
顔を見せてしまったことは逆効果だったとすごく後悔したのを覚えています。
顔を見てニヤァと笑みを浮かべたのが気持ち悪くて急いで背を向けると、「顔も可愛いんだね‥」と言いながら、また首や耳元でハァハァと息をかけてきました。
よくエッチな小説で痴漢されて気持ちよく感じてしまう主人公がいますが、私はそんな気持ちにはなれませんでした。
吐き気がしてきて、怖くなったので、次の駅で降りようと決め、その男の人から逃げるようにして電車を降りました。
まだまだ自分の最寄駅からは程遠い駅で降りてしまいましたが、あの気持ち悪さから逃れられてホッとしました。
緊張が緩んでか、涙が出てきて駅のホームで泣いてしまいました。
泣き止んで母に連絡をすると迎えに来てくれるとのことだったので安心しましたが、痴漢にあったことは恥ずかしくて話せずにいました。