『早すぎた18禁同人誌』
人生で最も早い「自慰バレ」は、記憶が正しければ中2の時だったと思う。
あれは確か、近年ではめったにないちょうど良い塩梅の暖かさの春の日のことだった。
その日、俺は姉貴から同人誌を何冊かもらったのでそれで寝る前にシコろうとぼんやり思っていた。
ちなみに俺の姉貴も、母親もその手のことに関しては比較的理解がある。
姉貴に至っては当時はまだ同人誌を出してはいなかったが、18禁のマンガを描いていたし。
ちなみに当時、姉貴は受験を控えた高3である。
この状況は、他の真面目で善良な一般市民の方々が見たらドン引きするかもしれない。
しかし俺の家族はだいたい「ネットがある今の時代、エロなんて小学生でも見られるのだから早いうちからエロとの付き合い方を学ぶべき」という考え方だった。
だから俺は電車内など一般人がいる公共の場所で同人誌を出したり、読んだりしないだとか、同人誌は中身が見えない普通のバッグで運ぶだとか、そのくらいのことは当たり前のように姉貴から教わることができ、それは幸運だったと思う。
友達の中にはそういうことを全く知らず、電車の中で同人誌を読もうとしてしまうような人もいたから。
『姉はケモナー』
とそれはさておき。
自慰バレは俺がケモノのおねショタモノでシコっている時に起きた。
ちなみに言っておくと俺はケモナーではない(はずだ)。
ただし姉はケモナーなうえ、ドラゴン、幻獣、妖精、天使なども守備範囲だ。
その代わり人間では濡れないという難儀な性癖をしている。
なおケモ耳しっぽが付いている人間はギリギリなんとか大丈夫かもしれないらしい。
ちなみに結婚どうするんだと俺に突っ込まれたことがあったが、姉はその手の男を探すといっていた。
そして後にそれは実現し、2人で獣化(のコスプレ)をしながらイチャイチャしている。
なお人間の子どもはいらないらしい……
さすがにこれは、父や母には知られないようにしているが。
とそれはさておき。
俺の初の自慰バレは、母親によって起こった。
『発射寸前のピンチ』
友人の中には何も言わずにいきなり自室に入ってくるママに悩んでいる人もいたが、俺の母親は幸運にもそうではなかった。
だが、その日はどういうわけか母親の声に気づかず、スルーしてしまうという痛恨のミスを犯してしまった。
その結果、母はパジャマのズボンとパンツを下げ、右手でおちんちんをギュッと握っている俺と対峙することに。
しかも悪いことに、俺はその時発射寸前だった。
止めようと思えば無理矢理止められたのかもしれないが、そうするには大変な状態。
おまけに俺は完全にテンパってしまい同人誌はすぐにしまったものの、ペニスの方はしまえなかった。
するとその直後、ペニスの先から精液が思い切り発射され、ベッドに敷いていたティッシュではない場所に着弾した。
この時幸いだったのは、母が空気を読んで何もせず、何も言わずに下がってくれたことだ。
俺は出すものを出し切った後、急いでその場を片付けた。
しかしその夜はさすがに母から何かあるかもしれないと気が気でなかった。
……結論を言えば、特に何も無かったが。
なおこれは友人の中には母に性的な漫画を読んでいるのを見られ、後で家族会議になったという人がいたから起こった心配だった。
この面から考えるなら、俺は家族ガチャに勝ったといえる。
なおさすがに、後でやんわりと薄い本に夢中になりすぎないようにとは言われたが……
とはいえこの件で責められまくったら、もしかしたら後々むしろこじれたかもしれないと思うと人間の自然な欲求をあまり変な形で押さえつけすぎない方が良いんだろうなと思う。