私は朝の通勤の時に、いつも通る場所があります。
そこは駅に向かう道で、朝の通勤時には多くの人が往来をする場所です。
そんなところで私はびっくりするような出会いをしました。
・ある朝のこと
私が急いで駅に向かっているとき、私は定期を持ったかしら?と不安になりました。
私は性格的にすごく大雑把で、忘れ物が多いからです。
また定期やスマホ、クレジットカードがあればお金はほとんど持っていないというような性格をしていました。
そのため、定期がないとたいへんなこと!
そこである店の前で立ち止まって定期を探し始めました。
そこには私が毎朝見かける男性が先に立っていました。
なぜ立っていたのか?後で聞いて分かったのですが、彼も私を毎朝見ていて気になったそう。
そして今日はとても夢中でカバンの中を探り、困った顔をしていたから、何か手助けができないかと足を止めてくれていたのでした。
・彼に助けられたお礼
結局私はそのバックの中から定期を探しだすことが出来ませんでした。
彼にはいいと断ったのですが、彼が自分が電車代を払ってあげるからと押されて、一緒に駅に向かうことになったのです。
彼に切符を購入してもらい、そこで別れるのかと思いきや、彼は何と私の会社までついてくるではありませんか。
びっくりしたけれど、会社についたらあっさり引いてくれたので、一安心。
そしてまた忙しい仕事の日が始まりました。
・彼が待っていた…
驚いたのは、その日の夜。
仕事が終わり会社を出たところで彼が待っていたのです。
びっくりしたというか、何この人?という印象でしたが、朝助けてもらったので断ることもできません。
彼はまるで約束をしていたかのように、私に近づいてきて「ご飯食べに行こう」と誘ってくれたのです。
そして私を見透かすように「心配してる?大丈夫、本当にご飯だけ」と私に言ってくれたので、安心してご飯に行きました。
・思っていたよりも…
彼は私が想像するよりもとても真面目で誠実な人でした。
何より、お互いに通勤の道で気になっていたというのが一番の共通点で、私たちの話は持ちあがりました。
そしてご飯を食べ終わって帰ろうという話になり、当然私たちは同じ方向、同じ電車に乗って帰路につきました。
・帰り道の出来事
私たちがお互い気にしていた場所に来ると「ここでいつも見ていたんだよ。気になっていたんだよ」と彼が言ってくれました。そして思わず抱きしめて私にキスをしてくれたのです。
私はびっくりしましたが、ここがすべての出発点であり、私たちの始まりになるんだなと改めて思いました。
そして帰り際、「いつものところでまた会おう?待ってるから」その言葉で、私と彼の関係が始まりました。
一度は、その場所の物陰でエッチをしたこともありますよ。
人通りの多い場所なので、ちょっとドキドキしましたが、それでも楽しみのほうが大きかったです。
そして彼に後ろからつかれながら、みんなが通り過ぎていくのを眺めた記憶があります。
彼と出会った場所、彼と結ばれた場所。
すべての始まりの場所。
それが私たちの通勤でいつも使う道。
そして私たちのキッカケを作ってくれた道なのです。
その時、定期を持っていたら、もしかすると運命は違ったかもしれませんね。