少し遅い初めてのオナニー
僕が初めてオナニーをしたのは高校2年生の夏でした。
周りに話すと遅いねとビックリされます。
夢精は小学生の時からしていましたが、実際に自分で処理を始めたのはこの時です。
もちろんオナニーという存在については中学時代から知っていましたし、具体的にどうすれば良いのかも知っていました。
しかし、自分の息子が未成熟だったのか、人から聞いたオナニーのやり方をしても気持ち良いどころか痛かったので、自分はどこか病気なのではないかと一時期心配していました。
保健体育の先生
そんな自分がオナニーをしたいと思ったきっかけは、当時の保健体育の先生です。
ただの先生と生徒という関係で、それ以上の会話や繋がりがあったわけではありませんが、ひと目見た時から可愛らしい先生だと密かに好意を寄せていました。
保健体育ということもあり、座学の時間では性の話題もあがりました。
どうやら先生はまだ大学を出てから数年らしく、今は彼氏と一緒に住んでいるとのことで、もうすぐ結婚するという事でした。
なぜか残念な気持ちになる自分と、一方で少しざわざわとした胸騒ぎも感じていました。
当時の自分は、これが何なのかイマイチ理解出来ていませんでしたが、もんもんとした気持ちを抑えきれず、伝聞でしっているだけのオナニーを八つ当たりのように気持ちに任せて行いました。
まさか射精に成功するとは思わず、僕の液体は勢い良く部屋の床に撒き散らされました。
あまりの痛気持ちよさと突然の射精にびっくりして、動揺しつつも急いでティッシュで床の液体を拭き取ったのを覚えています。
なぜ急にオナニーに成功したのか不思議でしたが、まだ気持ちは冷めず、拭き取った後にティッシュで自分の息子を包みながら2回目を無事成功させました。
過去に彼女がいた時もオナニーが出来ず、エッチな本を友達から譲り受けても処理できず困っていた自分が、どうして急に自慰が出来るようになったのか不思議でした。
それから僕は毎日自慰にふけりました。
学校から帰れば先生を思い出し、それでは飽き足らずインターネットをさまよう時もありました。
当時は個室があったこともあり、部屋での自慰はますます加速していきました。
よくわからない感情
そんなある時、先生が妊娠で学校を退職することが分かりました。
嬉しそうな顔の先生を見て、絶対幸せになって欲しいと思ったし無事に子供が出来たことを喜びました。
しかし、自分の中のもんもんとした気持ちはこの時からより大きくなって自分に襲ってきました。
僕は先生に何を期待しているのか、ただのきれいな先生で、僕の初オナニーに貢献してくれた密かな恩人であるだけなのに、なぜ自分は満足していないのか1ヶ月ぐらい悩み続けました。
先生が退職する少し前、いよいよ先生の授業を受けることもあと数回となることを自覚すると、途端に吐き気がこみ上げてきてトイレに駆け込みました。
なんで、なんで自分は今気持ちが悪くなったのか?先生や友達との別れ、恋人との別れだって経験してるしツラさも知ってる。
でも先生と僕は特に親しいわけではないし、授業以外で喋ることもない。なんでここまで自分の感情を揺さぶるのか。
その日の自慰は、いつもより力任せで激しかったです。
よくわからない感情の理解
先生はあっさりと僕の日常からいなくなりました。
ただの保健体育の先生ですから、代わりの男の先生が入って何事もなかったように日常が戻ってきました。
でも僕の頭はまだグチャグチャでした。
なんでこんなにずっと考え続けているのか、自分でも不思議でした。
そんなある時、偶然前の彼女と再開しました。彼女とは帰りの電車がおなじになる時があり、向こうもそれに気付いたようでした。
ただ、あまり良い別れ方が出来なかったので、声をかける気にはなりませんでした。
家に帰ると、携帯にメールが入っていました。
さっきの元カノからです。
彼女とは、簡単に言うと向こうが元カレの事を忘れられないから別れて欲しいと切り出されたので、悲しくなってケンカ別れをしてしまいました。
その事についての謝罪と、出来たら前の関係に戻りたいという趣旨のメールでした。
そのメールを読んですぐに、自分の中で気持ちの整理が突然はっきりとつきました。
僕は先生のことが好きで、先生の幸せを願いつつも自分のモノにならなかったのが不満だったのだと、そのフラストレーションが自慰行為となって現れたんだなと。
元カノの場合は元カレとよりを戻せずにいたらしく、だから代わりに僕を求めてきたんだと直感的に理解しました。
元カノは僕のことをどこまで好きだったのか確かめようもありませんし、表すことも出来ません。
ただ、僕は自分の欲求を満たすための手段として人と付き合ったりしたくない、という気持ちを理解しました。
思い切って先生にもっと話しかけてみたりアプローチすれば良かったかなとも思っていましたが、何もしなくて良かったと思います。
もし関係を持てば、僕は自分の欲求を満たすために先生を傷つけていたかもしれません。
この時、僕は自分の気持を満たすだけの「恋」と相手の幸せを第一に考えてあげる「愛」の違いを、実体験を持って理解できました。
だから、愛を教えてくれた先生には今でも感謝しています(僕が勝手に思っているだけですが)。
僕は男で、女の子と一緒に過ごすと少なからず浮ついた気持ちになります。
ただ、それが原因で大事な相手になるかもしれない人を傷つけたくないです。
だから僕は今でもオナニーを欠かしません。