LGBTにとって、以前よりもかなり社会的に過ごしやすい環境が整いつつあるように思います。
ですが、そのすべてがよいかといえばそうではないこともあります。
例えばですが、最近ではパートナーシップ制度を導入する自治体が増えてきています。
簡単に言えば「対外的に」同性婚を容認するものですが、この対外的にというのが大切なところで、結局は籍を入れているわけではないので厳密には結婚はできません。
ただし各事業者などで提供している家族向けサービスを受けられたりするなどの特典が利用できます。
この制度一つとっても見方がいくつかできます。
例えば同性婚はわざわざ認めてもらわなければならない関係であり、なおかつ籍を入れられないということは結局うわべだけの制度ではないかという見方です。
確かに人間同士が入籍するにあたり、同性婚が認められない行政的・人道的見解というのは万人が納得する理由というのは現在出ていません。
その中であるものをなくすのと同じようにないものを設定するにはそれなりの見解と大多数の理解が必要になります。
わざわざ同性というだけでそこまでの容認が必要なのかと思うと、かなり遠い道のりのように感じます。
ですがその反面、認められつつある喜びを感じることができる人々も大勢います。
何事においてもまずは認められることというのが大切です。
同性婚が一般化されるためにはまずそれも「認められること」が必要です。
その足掛かりになるのであればこのパートナーシップ制度は非常に重要です。
それに理解を示している自治体が導入を進めているというのは非常に有意義なことです。
それがいずれは一般化され、わざわざそれらを大々的に報道する必要すらないほどに一般化されれば、これらも特別なことではなくなります。
今は周りの方々がそれらに慣れてもらうための期間だと思えば負の感覚にとらわれることもなりますね。
認められるというのは何にしてもうれしいものです。
ですがLGBTの場合は過度に取り上げられることを嫌う人もいます。
例えばですが一般的な異性カップルの場合、結婚する際に大々的に取り上げられるとすれば著名人同士の結婚だったりしますよね。
これはその人自身に対するブランドがあるために取り上げられますよね。
ですがLGBTの場合、今でこそなくなりましたがパートナーシップ制度ができてから初めての申請があった際には少しならずメディアで報道されました。
ここに温度差があります。
当人たちはどう考えているかは別として、異性同士の結婚の場合は婚姻届を提出するというのは至極一般的な行動ですよね。
ですがLGBPの場合、それらの行動すらLGBTであるがためにメディアに報道されるのです。
これらを快く思わない人もたくさんいるのです。
要は異性同士であればなんてことないと思われることでも、LGBTであるというだけで注目される時代であることには変わりはないということが言えます。
それらがもっと一般化されていけば、今のこの動きが本当の成功といえるようになるのかと思います。
とは言えども、少し前では後ろ指刺されることも多く、ただただLGBTというだけで物珍しさで見られたり、気持ち悪いといわれ生理的にも受け入れてもらえないことが多かったものです。
それに比べればまだ過ごしやすくなったほうだと思います。
かくいう私もゲイなのですが、以前働いていた会社では先に噂が広まったというのは心持ち疲れたところがありますが、それでも最終的にはそのキャラクターをいいようにとらえて仲良くしてくれる人も増えたというのも事実です。
親身になって相談に乗ってくれる人も増えました。
恋愛話も普通に異性同士の話のように聞いてくれる人も増えました。
つまり、理解を得るということはそうした日常的な理解であることを多くのLGBTは望んでいると思います。
一部では自分がLGBTであるためにもっと丁重に扱われるべきだという過剰要求をしている人も残念ながら多くいるのも事実です。
それは少数派からの大多数派への強要だと考えていますので、スマートではないように思います。
お互いが、お互いを理解し、それがいつかは理解の次元ではなく当たり前になる。
それが一番りそうなはずです。
ですがまだまだ大多数が少数を弾圧し、少数が大多数へ強要している面も多くあるわけですので、一刻も早く、ただしゆっくりと歩み寄ることが必要だと感じます。
少数派閥というのは世の中ではLGBTだけではありません。
様々な少数を理解することは大変ですし、逆に理解「しなければならない」という動きには発展してほしくありません。
理解しようとし、お互いが自発的に理解していき、それが友好的な関係に紐づいて行くことが大切です。
寛容性をもってお互いを理解する。
これがLGBTのみならず少数と多数とが調和をもって手を取り合える社会の根本的概念ではないかと思います。
そこに到達するには、まだまだ課題が多いのも現状ですので、今後の活動も重要になっていきます。