【出会いのきっかけは動画投稿サイト】
私には仲の良い友達がいます。
友達と言っても私は東京で彼女は北海道。
頻繁には会えないけれど、気心が知れたなんでも相談できる親友と呼べるレベルです。
彼女と知り合ったのは、とある動画投稿サイトでした。
私が動画投稿サイトで投稿を始めたのは約2年前。
最初は仕事の内容を多くの人に共有をして、役立ててもらえればという気持ちでした。
編集の仕方も知らなければ、スマホで撮影しただけの動画。
仕事帰りはくったくたで、頻繁には投稿できませんでした。
そんなある時、仕事帰りに交通事故に遭いました。
私は専門職だったので、仕事中はお手洗いも自由に行けず、立ったり歩いたりしっぱなし。
自転車での帰宅途中にガソリンスタンドで給油を終えた車が、歩道上を確認することもなくスタンド内でエンジンをかけて飛び出してきました。
見事に私の真横に当たったため、私は道路中央に投げ出されるように飛びました。
不思議なものでああいう時はスローモーションになるというけれど、それは本当でゆっくりと地面に向かって落ちていく自分を感じながらも何もできませんでした。
左膝の靱帯損傷・右肩の腱板損傷・頚椎ねん挫他全身に複数の打撲で救急搬送されました。
まともに歩くこともできず、利き腕を大きく損傷したため、仕事ができず休職することに。
不思議なものでそれまでは時間が欲しいと思っていたのに、時間が急に出来ると何をしていいか分からず、動画投稿の機会が増えました。
そんなある日、生配信という機能があるのを知り、実際に配信をされている方の所へお邪魔をすると、リアルタイムに流れるコメント。
自分がしたコメントを棒読みちゃんが読み上げてくれて、配信者さんがそれに返事をくれる。
コメント上にいる方も挨拶をくれて・・・と私はハマっていきました。
そんなところから、元々は動画を投稿していたのが、動画と生配信をするようになりました。
そこに、訪れていたのが彼女でした。
アイコンはお花。
ハンドルネームはまるで本名のような古風な日本名。
穏やかで皆に優しい言葉をコメントする彼女は、視聴者に人気がありました。
最初からあれこれ聞くのは失礼かなと、配信をするたびに少しずつ彼女のことを知っていきました。
彼女は北海道在住。
早くに結婚をしたため、20代でありながら小学生の娘さんがいました。
離婚をしてシングルマザーで娘さんを育てているため、親御さんと同居しているとのこと。
苦労をしているのに優しい彼女に配信をするたびに惹かれていくようになりました。
【Twitteをきっかけに】
動画投稿は色々調べて徐々に編集をしたり、カメラを良くしたりと進化した私ですが、配信のイロハはやりながら覚えていたので、Twitterで配信予定などをお知らせしたりすることを彼女に教えてもらいました。
本来、SNSはあまり好きじゃなく、これ以上増やしたくはなかったのですが、彼女と話したいがためにTwitterもはじめました。
彼女は仕事はしていませんでしたが、家族全員分の家事があり、夕方には娘さんが帰宅するので配信には中々参加できない時もありましたが、Twitterを始めると頻繁に連絡が取れるようになりました。
また、彼女が好きな配信者、彼女が好きな音楽や趣味、日常生活で起こったこと・・・ツイートで彼女のことをどんどん知るたびに益々好きになりました。
そんなある日のこと、マナーモードにしていた私のスマホがバイブ音。
るとTwitterアプリからの通知で、意味のないアルファベットの羅列をしたアカウントが表示され、「あなたの知り合いの○○さんは○○というアカウントでTwitterを利用しています」との文字。
私は誰なのか分かりませんでしたが、なぜかその人のことは気になり開いてみました。
すると、スマホで撮影したのかブレブレの短い映像が最新のツイート。
何かな?と思い開いてみると、公衆トイレのような場所で陰部を映しながら自慰行為をしている映像でした。
顔は映っておらず、色白の綺麗な指でクリトリスを優しく刺激しながら色気のある声をあげていました。
投稿に慣れてくると大胆になるのか、後の方の映像はローターが入ったままだったり、お尻にバイブも入れてという日もありました。
私は彼女が感じているだろう快感を想像しながら、シルバーの細いリングがはえるその指で刺激している声を聴き、一緒に自慰行為をするようになりました。
私は驚きましたが、その人の過去のツイートをどんどん見ていくと、最初は外で下着を映すところから始まっていたようでした。
ここ半年くらいから、下着を脱ぐという短い動画をあげるようになり、2か月ほど前から自慰行為をあげるようになっていました。
私は、動画投稿サイトでTwitterを始めたため、Twitterの機能をあまり知らない上に、生配信でつながった視聴者さんはコメントでのつながりなので声も顔も知りません。
どうやって私の友人だとTwitterが決めたのかは分かりませんが、私は顔の見えないその人の綺麗な指と声にハマっていきました。
【彼女の正体】
私はシングルマザーのその友人とどんどん親しくなり、本名を教えあってLINEも交換していました。
ある時、北海道に会いに行くよというと彼女もOKしてくれたため、私は楽しみにしながら1週間滞在する予定で向かいました。
北海道に到着し、彼女に連絡をするとキョロキョロしながら通話をする人を見つけて驚きました。
すごく綺麗な人だったのです。
私は嬉しくなり、急いで彼女に駆け寄ると挨拶のハグをしました。
彼女は恥ずかしそうにしながらもハグを返してくれました。
そして、私に見せたいところが沢山あると言いながら、自身のスマホを指さし、「こことここと、あ、ここも行きたい」というその指を見て私は凍り付きました。
そうです、その指にはあの細いシルバーのリングが綺麗に光っていたのです。
その白い綺麗な指は間違いなくあの動画と同じものでした。
私は彼女に未だにこのことは伝えていませんが、早くに離婚をした彼女は満たされない思いがあるのだろうと思っています。