性への目覚めと現実
私が本格的に性に目覚めたのは、高校3年生という同年代に比べると遅い時期でした。
それまでは異性に別段興味もなく、人付き合いよりもひたすらテレビゲームに没頭する学生生活を送っていました。
そんな私が性に目覚めるきっかけとなったのは、恥ずかしながらそのゲームでした。
たまたま手に取ったゲームが青春物という本来好きなジャンルでも何でもないソフトだったのですが、新作ソフトの発売を待つ暇な時期と重なり、なんとなく購入し遊び始めました。
ゲーム内での男女間の恋の駆け引きや変な緊張感は、私の中の異性への憧れと興味を呼び起こすのに十分な衝撃を与えたことは言うまでもありません。
そのゲームをしてからというもの、ゲームよりも女性、特に同世代の女子学生への興味が強まりました。
高校3年生ともなると同級生間では異性の話題が必然的に多くなり、実際に交際している人も多く存在します。
そのような異世界とも言える状況に順応する為に、無駄に成人向け雑誌や漫画で予習勉強をしました。
しかしここで大きな問題に直面することになります。
高校3年まで異性に興味を示さず、ゲームに夢中で友人と遊ぶこともほとんどなかった私が、いきなり女子の話をしている友人の間にしゃしゃり出ることが難しいことに気付き、ましてや女子とどう向き合えば良いかすらわからなかったのです。
いきなり会話に入れば、友人間の仲間意識による相手にしないという反撃を被り、女子からは気持ち悪がられるだけなのは想像に難くありません。
女子に興味があるが、その先の行動に障壁がある現状を打破するにはどうすればいいのか真剣に悩み、まずは友人との付き合いの復活を目指すことにしました。
女子学生との交際の為の同性の友人への注力
友人関係を構築する為に、学校が終わると家に直帰していた私のとった最初の行動は、比較的クラス内で目立たない生徒との会話を増やすことでした。
我ながらよく考えているのが、目立たない生徒に焦点を当てたことです。
本来クラス内で目立っている生徒は女子男子問わず多くの繋がりのある人で、その人と仲良くなることは女子への近道に思えます。
しかし、そういう人の周りには、当然ながら取り巻きがおり、必ずしも友好的ではないのです。
実際そういう連中がイジメまがいな行動をするのを目にしたこともあり、その輪の中に踏み込むことは自分がイジメの対象になりかないことを意味しています。
そのような危険を冒すよりも、目立たない生徒との繋がりを強化することで、徐々に女子学生との距離を詰める方が現実的だと考えました。
この目論見はうまくいき、ゲームの話題を餌に会話だけでなく、互いの家に遊びに行くまでに発展しました。
目立たないとはいえ男子である以上、個人差はあるものの友人も女子への興味を持っており、その話題にも少しずつ華が咲き始めました。
ここまで来ると後は友人の友人に繋がりを広げることが出来、誰かの友人である女子生徒と仲良くなるまでには、そう時間は掛かりませんでした。
元々ゲームが異常に好きなだけで、人付き合いが苦手だったり、避けていた訳ではなかったので、すんなりと友人を増やしていくことが出来ました。
この段階になると、先の目立つ存在とその取り巻きの輪に踏み込むことも不可能ではありません。
私の後ろに多くの友人がいることは、ある意味担保的な要素となって、私の価値を底上げしてくれます。
そのお陰で取り巻き達も迂闊に私を攻撃したり、無下にするわけにはいかなくなるのです。
当然最初からそこまで計算して友人を多く作った訳ではなく、それだけ異性への興味が強く、無意識下で最善策を模索していたのだと思います。
異性との本格的な邂逅と初体験
クラスの主要メンバーに顔を連ねた私は、当然女子学生からも認識される存在となります。
目立つ男子との距離が近い女子も、当然目立つタイプなので最初は会話するのも勇気が必要でしたが、それも慣れれば自然に会話できるようになりました。
そんな中、友人から私に好意を抱いている女子がいることを告げられました。
そんなことを言われると気にしない方が無理というもので、私もその女子を意識するようになりました。
まだどのような顔がタイプという明確な基準もなかったので、周りのおせっかいとも言える程の気遣いと、とりなしで晴れて交際することになりました。
ついに女子と交際するまでに至った自分に誇らしさすら感じましたが、この先どうするかまでは考えていませんでした。
しかし、男である以上キスやエッチへの興味と衝動は抑えようが無く、人気のない学校内でキスをよくしました。
そして私の部屋でエッチをすることを持ち掛け、ついに初体験を味わえると興奮しました。
しかし、実際は極度の緊張と未経験故の知識の無さでうまくエッチすることが出来ませんでした。
そもそも入れる以前にアソコが起たないという醜態まで晒し、自分への自信とプライドが崩れ去った始末です。
そのことを引きずり、中々次の機会を設けることも出来ない内に交際相手と別れてしまいました。
これで初エッチも当分お預けかと思っていた矢先に、友人が友人である他学校の女子を紹介してくれて、その子と付き合うことが出来ました。
その子はエッチの経験豊かで、交際後すぐにエッチを要求しきました。
家には呼んだものの当然出来る自信のない私は、緊張で起たないことを伝えました。
しかしその子は全く意に介さず、エッチを教えてあげると言わんばかりに上に乗ってきました。
それからは夢のような快楽の時間で、気付いた時には果てていました。
初エッチまでの時間が長かった分、妙に感動したことを覚えていますし、私に自信を取り戻してくれた彼女に今でも感謝しています。