〇出会い系サイトで知り合った彼女
もうずいぶん前の話になりますが、一人の人妻と知り合いました。
出会いのきっかけは出会い系サイト。
と言っても、昔の話なのでアダルト色がそれほど濃くはないサイトでした。
当時は我が家も夫婦にすきま風が吹いていて、おまけに共働きで休みもお互いにバラバラで完全なすれ違い。
私は休みの日にやることと言えばネットを徘徊するだけ。
そんな時に見つけたサイトで出来心から登録したのでした。
当然、あわよくば!という気持ちもありましたので住んでいる所がそれほど遠くなく年齢的にも近い方で探していたところ、とても開放的な雰囲気が自己紹介文からにじみ出るある女性を発見しました。
仮に名前をマリアンさんとしておきましょう。
〇さっそくメールを出してご挨拶
住んでいるところもそう遠くなく、開放的な雰囲気を感じていたので軽い気持ちでメールを送り自己紹介の交換を済ませました。
正直な話、このサイトでは他の女性からはあまりいい返事をもらったこともなく、当時からサクラもちらほらいたのでこの女性でだめならサイトを退会しようと思っていたのです。
自己紹介の中でマリアンさんはブログも書いていて、そのURLも教えてもらうことが出来たのでさっそくブログを最初から読んでみました。
〇彼女に関して知りえたいくつかの事
まず、彼女のご主人が病気を患っていること。
彼女がご主人以外の男性とも関係を持っていたこと。
そのお相手とは先日お別れをしたばかり。
私の娘とそう歳の変わらないお嬢様がいること。
こうしたことがブログから分かりました。
内容はアダルトなものも含んでいて読みながら興奮してしまったこともありました。
そして彼女のブログはとても人気があり、読者、今でいうフォロワーさんがとても多かったのです。
いつもの私ならここで諦めてしまうのですが、この時にはなぜかマリアンさんに逢いたい!
そんな思いが強くなりブログの方にもコメントを残しながら毎日メールをして少しずつ距離を縮めました。
おかげでメールを始めて3か月後にめでたくお逢い出来ることになったのです。
〇最初のデートで意気投合
最初のデートは食事から、ということで横浜を散歩しながら中華街へと足を延ばして食事。
昼間でしたがお互いにお酒を飲んでほろ酔いに。
もちろん昼間でしたので軽くでしたがそれでもお互いを大胆にするには十分だったようです。
すっかり意気投合した私たちはその後ホテルへ。
最初のセックスはお互いにやや緊張してぎこちないものでしたが、よく手入れされていて滑らかな肌、小ぶりながらも敏感な乳房とその頂きにある乳首、柔らかく締め付けてきて潮まで吹く女性器。
私はすっかり魅了されてしまいました。
やや不感症気味と自分では言っていましたがとても敏感でした。
絶頂感がどんな感じなのか分からないので自分は不感症だと思っていたようです。
その後私たちは定期的に逢う約束を交わしたのでした。
〇すべて失ってもいいと思えた2年間
定期的に逢う間隔は付き合いが深くなるにつれて短くなっていきました。
ちょうどマリアンのご主人の病状があまり思わしくなく、彼女もストレスを溜めていてその吐き出す場所が欲しかったというのもあると思います。
私も何とかマリアンを元気づけて笑顔をずっと見ていたい、許されないけれどその笑顔を独り占めしたいといつしか思うようになっていました。
私がシフト制の休みでしたので平日に逢うことが容易だったことも拍車をかけました。
正直に言えばこの2年間はすべてを失ってもマリアンを失いたくないと思っていました。
夜、メールが来て車を走らせて逢いに行ったり。
家族にはもっともらしい理由を言って一泊して二人で朝を迎えたり。
二人で逢っている時間は日常ではない特別な時間、そしてお互いの心の内をさらけ出せる相手だと思っていたのでセックスにおいても露出、玩具、拘束具、見られてしまうかもしれない場所。
ある意味、二人して共犯者として堕ちていく感覚を味わっていたのかも知れません。
〇役目が終わり、日常が戻る
こうして約2年間、お互いを狂おしく求めあいましたが、少しずつ違和感も感じ始めていました。
上手くは言えないのですが逢っている時のテンションが依然と違う。
ある日、突然その理由が判明しました。
マリアンのブログの読者に私がマリアンと付き合う直前に別れた男性がいたのです。
その男性もブログを書いていて、何気なくブログを読んでみるとどう考えてもマリアンとしか思えない女性と逢った事が書いてありました。
しかもその逢った日は私とのデートを断った日でした。
なぜそう思ったのか?
それはマリアンが私とその男性の両方に同じものをプレゼントしていたからです。
そのプレゼントがとても特徴的なもので男性のブログにも写真とそのプレゼントの意味が書かれていたので私は間違いないと確信しました。
その頃からマリアンが忙しくなった、という理由でなかなか逢うこともままならなくなりました。
元カレと復活したので私の役目はもう終わったのでしょう。
ある日私は意を決してブログの読者登録を消し、一言だけさようならとメールを送信してこの2年間を自ら閉じたのでした。